私達は、分かり合えるわけがない
あなたなら私のことを分かってくれるよね!?
そんなことはありません。
全く違う世界を生きているのだから。
私たちは、全く違う世界を生きている。
そういわれて、はいそうですかと納得できるでしょうか。
できませんよね。
でも実際には本当に、全く違う世界を生きているのです。
私たちは、毎日ものすごい量の情報を手に入れながら日々を過ごしています。
そのたくさんの情報を、五感を通して脳に電気信号に変えてインプットして、それで世界を作っているわけです。
その点については、前回の記事で触れました。
(まだの人は読んでみてもらえたら嬉しいです♪)
脳科学で考えると、私たちは、全体のほんの一部の世界を観ているといえるわけです。
そして、非常に大切なことは、その情報たちは、それぞれ全員が全く違う環境で得てきた観念に従って、取捨選択されていくものであるということです。
また、それぞれが五感で得る情報自体も違います。
もっと言えば、その五感の能力自体も、人それぞれ違いますよね。
まず得ている情報自体が違うわけです。
ピンクが白に見える人もいるし、普通は聞こえない周波数の音が聞こえる人もいる。においに敏感な人もいるし、そうではない人もいる。
触覚も、いろいろです。
そしてその中から、多すぎる情報で頭がパンクしないように、自分に必要なことのみを使って、脳に現実世界を形成します。
あなたの感じているこの世界は、脳の創作物です。
毎瞬毎瞬あなたの世界は創造されています。
しかし、みんな同じではないし、加工されているものです。
しかもかなり大袈裟に。
先ほど、電気信号に変えて、と言いました。
それは言い換えれば、全く同じ電気信号を脳に流せば、全く同じ世界を感じることができるということなんです。
五感すらも、再現できてしまうということなんです。
「え!ここにプリンがある!?」と何もない所にプルプルしたものを電気信号で表す(錯覚させる)ことができるということです。
世界そのものに干渉できるということです。
これは怖いですよね。
でもそういったことも研究されています。
私たちは究極のところ、電気信号で世界を作っているのです。
この世は仮想現実だということになりますね。
そんなおぼろげな大袈裟な世界で得た経験で、私たちの常識は作られています。
みんな観ているものは違うので、「これが正しいよね?」と自分の中の常識を相手に当てはめても、全く意味がありません。
違う世界を生きているのだから。
分かるわけがないんです。
「ん?そ、そうだね(^^;)」といって合わせたとしても、それは本当の意味で理解しているわけではありません。
似たような経験はあるかもしれません。
しかし、全く同じ人生を送って、全く同じ体験をし、全く同じ失敗をし、全く同じことを言われ、全く同じように傷ついているわけではないので、その感情を100%理解しているわけではないのです。
似たような経験に当てはめて、「あの経験で得たあの感情のことかもしれない」と、なんとなく想像して、合わせているのです。
でもそれは「同じ」ではないですよね。
人類全員が、全く違う世界を生きているのだから、「この感情分かるでしょ…!」って言われても、無理な話なんです。
それは家族でも、恋人でも、友達でも同じです。
絶対に分かり合えない理由は分かりました?
大切なのは、この後です。
分かり合えない、分かり合えるわけがない。
それを知っている人だからこそ、「この人はどんな人生を送ってきたのだろう」とか、「この人は、この人にしか分からない地獄を生きてきたんだ。」と相手を思いやることができるはずなんです。
分かり合えないと理解したからこそ、相手の辛さを受け止めてあげることができる。みんなたった一人で戦っているのだと。
そんな思いをもつことができれば、思考は言葉と行動を変えますから、人間関係は変わってきますよね。
みなさんもぜひ、分かり合えないからこその思いやりを大切にしてみてください。
読んでくださり大感謝!
今までに何度も紹介している考え方「人はそれぞれが、それぞれにしか分からない地獄を生きている」について、解説しました。
この言葉一つでも、覚えておいてほしいと思います。
人間関係の問題がどんどんなくなっていきますよ。
ニキチャコでした!まったね~♪