見出し画像

たまにはいいもんだ 強烈な人と会う!

いろんな人がいるということは頭では分かっています。
ところが同じような生活環境なら感じないことが違うところに身を置いたときや初めて会う人に強く違和感を感じる時があります。
「それって変じゃないですか?」と、お互いが思っている。
価値観、常識がずれているということです。それは良い、悪いではなくてその考え方が今まで生きてきた場所、環境で居心地がいい、または常識だったということかもしれません。

80歳の気丈なおばあさんと会いました。とても自分に自信をもっておられるようです。「みんながお若いですねえ」と言うと開口一番「それは大変失礼なこと」と憤慨されました。「お婆さんだと思っているからそう思うのであって、老人を馬鹿にしている!」
全くそんな思いが無かった皆は一瞬ポカ~ン。50代の男性が「20歳は若く見えるね」と言うと「では50歳より若くないということね。言葉を選びなさい!」まあなんという…。久しぶりに出会いました。強烈な人!

「私は40年教師をしていて今回20日で本を1冊書き上げたのよ。
80歳になってですよ!あなたに出来ますか?できるもんならやってみなさい。ただの主婦は到底できない!そんな人たちと同じように見ないで頂戴。こんな年になって馬鹿にされるなんて…。」???

「主婦に対して失礼だと思いますが…。」とも言えずみんな黙ってしまいました。
本を出したと言ったらふつうは「読んでみたい!」「買わせてください」というのが礼儀?でそれなのに言う者が一人もいないことにも憤慨。何冊も出しているのに売れない。

「自分から言っちゃあおしまいよ!」とは70代の男性。

興奮しだすと止まらなくなるようで、ダム水の如くどくどくと怒りの言葉が溢れます。

「こんなに年を取って年下から見下した言い方をされるなんて…。」私たちには心当たりがなくても彼女がそう感じたならそうなんでしょう。

この人は今まで「先生、せんせい!」とみんなに言われてお山のてっぺんの世界にいた人なのかもしれません。独身で身寄りがないそうです。それ以上は言えませんが…。


皆が聞き役になって一人喋り続けて2時間。ようやく落ち着いたのか、捨てぜりふに「あなたたちは今に老人の辛さがわかる。その時になってからでは遅いのよ!もっと年寄りを尊敬しなさい。」と言ってにこりともせずに帰って行かれました。
「きっと寂しいんだよ」
しかしだれからも本の話は出ませんでした。




いいなと思ったら応援しよう!