ジェトコースター人生 その51-6
ソーセージの国ドイツのハンブルグはアルスター湖を取り囲む町です。
ショッピング街から向こう岸のホテルまでは船で行きます。
湖畔の周辺には緑豊かな散歩道が続いているのですが歩いていくには多少時間がかかるのでこれを利用することになります。
百貨店の7階辺り、日本でいえば物産展や、催し物をしている階です。洋服などの売り場のすぐ横にお湯の張られた四角い器にきちんと行儀よく長いソ-セージがボイルされています。さすがドイツ?
いくらかは覚えていませんが、こんな場所で平気なの?と思ったことだけ記憶しています。
また旧市街地は古い建物が連なり小さなレストランでクロケットと呼ばれる俵型のコロッケを食べたり、市場に行くと肉屋の軒先に鳥やウサギが皮をはがされつるされています。最初は見ることもできませんでした。
途中急に雨が降り出して青年が親切にホテルまで送ってくれました。
なぜかこの土地は安心できる雰囲気がありました。
オランダとは地続きなのに全く雰囲気の違う国です。散歩の途中で零戦のパイロットだった機長にお会いしました。物静かな老人の顔ですが飛行機一筋の真摯な志を感じました。一度も戦争の話はされませんでした。当時はパイロットたちと機内のクルーは別のホテルで滞在しました。何か事故があって両方が遭遇してはいけないからと聞きましたが、別の何かが起こることの方が懸念されたからでしょう。
東京に向かう便と重なるとホテルで同期と久々の再開です。
部屋には買ってきた果物や生ハム、チーズを持ち寄って地ビールで乾杯します。夜中までトランプのナポレオンをしたり、学生のようにはしゃいでいました。
仕事の話よりあそこのピザが美味しかったとか、教会の荘厳さに涙が出た。
エルメスのスカーフを買いに空港の売店迄猛ダッシュした。あまり知られていないスカーフは良いお土産になりました。
まだまだブランド品は日本に大量に入ってこなかったころです。
私は食器を見るのが好きで、帰りの荷作りに苦労しました。今でも美味しい紅茶をその器でいただいています。
次はロンドン、ヒースロー空港に向かいます。