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ジェトコースター人生 その51-5
オランダ、スキポール空港は巨大でした。新米の私は、クルーからはぐれないように後をついて行きます。
バス待ちの時間があったので、「お茶しよう」ということになり空港内のオープンカフェの小さくて高い椅子に座りました。初めてのカフェオレ。
ハンサムな男性が「ミルクはこれくらい?」とウインクして、まあカッコイイ!オランダが大好きになりました。単純!ですが好き嫌いは第一印象で決まるということです。
1時間ぐらい高速道路を走ってホテルに向かいます。まだ風車は見えません。
市街地に入ると運河の両脇にレンガ造りの建物が細長く、隣とピッタリ引っ付いているかのように連なっています。絵葉書で見た運河の街です。
運河を行く船は観光船です。船上生活の船は岸にピッタリとくっついています。
石の橋は丸くカーブを描いてかかっています。その上からぼんやりと川を見ている人もいてなんだか穏やかです。
次の日からはお休みなので、風車を見てチーズの工場に行くことになっています。
あのアンネのおうちはすぐ近くだったので、その日のうちに行くことができました。その時のことはジェトコースター人生 その2で書きました。
翌日曇り空の中、小さな村に行きました。子供もおばあちゃんも民族衣装の白くて長い帽子に刺繍が施された赤の可愛いエプロンドレスで迎えてくれました。もちろん木靴です。今ならクロックスになっているかもしれません。
この村はデルフト陶器が有名です。可愛いシュガーポットとミルク入れのセットを買いました。今でも活躍しています。この陶器のブルーは日本の伊万里焼から影響をうけたそうです。だからなのか懐かしいようななじみのある陶器です。
午後からはあの風車があちこちで風を受けて回っている村に行きました。
期待を裏切らないチューリップの絨毯です。横を流れる小川は空の青さを映していてサイクリングしている人の姿も水面にあります。
所々に大きな風車が立っています。近くに来るとその大きさに驚く四枚羽は堂々としていて逞しくもあります。
風に任せて静かに回っています。
ランチの後はロッテルダム近郊まで来ました。ゴーダの町で作られたチーズはエダムチーズと並ぶ代表的なチーズです。濃厚な香りで満腹になりながらも切り分けてサービスしてくれるのをいいことにいくらでも食べられます。
その時の様子は不思議なくらい今でもはっきりと覚えています。昨日のことより昔のことを覚えている父をからかいましたがとうとう私の番になりました。