№2もいいもんだ
最近は競馬も女性ファンが増えて競馬場は黄色い声で賑やかだそうです。
「馬娘」と言うゲームが人気だとか…。
生前、主人は馬が大好きで、大学時代の友達とグループで馬主なると言って…。ほんの馬の方耳分ぐらいの出資ですが、楽しんでいました。
ロマン馬券!と言って好きな馬を応援するのですが、いっしょうけんめい走る姿に着順はないといつも最後は馬券の花吹雪が我が家でも舞っていました。
私が初めて競馬場に行った時、心を奪われたのはテンポイントと言う馬でした。こんな美しい品のある馬を見たのは初めてでした。
強いけれど逞しさの中にも何かはかなげなものを見ましたが、吹雪の舞う京都競馬場で骨折。その時、傍らの騎手に首を撫でられうなだれているような姿が忘れられません。
その後も北海道旅行は牧場に必ず行ってその美しいサラブレッドの仔馬を見るのが楽しみでした。主人と息子はテンポイントのお墓にニンジンを持っていきました。
今では面白い名前を付けることが出来るようになりました。「スモモモモモモモモ」なんて実況アナウンサー泣かせデス!
当時は文字数、品格があり、両親の名前も考慮して…。となかなか厳しくて、なずけのチャンスをいただいたときは小躍りしてそのことばかり考えていました。採用はされませんでしたが、決まったその名は愛しいダンスインザダークです。
また売れ残りと言っては失礼ですが、小さな馬がいると聞いて、あと何人かの出資が必要となり何人かで手を上げました。
気性が荒く他の馬を蹴飛ばす、噛みつく。となかなか手ごわい競走馬でした。デビュー出来るのだろうかと思われたその馬はステイゴールドとなずけられました。
血統は申し分ないのですが、なかなか勝てない。いつも2着が指定席でした。小柄でかわいらしいと女性からは絶大の人気がありました。
人間でいうならアラサーに当たる年齢になった時重賞で先頭に立ってゴールする姿を主人は見ることができませんでした。感動の嵐でした。どんなに見たかっただろうと友達と話しました。
あきらめず自分のルールを崩さずわがままで勝てるレースは手を抜いて?またもや2位。相手が強いと懸命に走って2位!その姿はなかなかうまくいかないと嘆く人たちに希望をも与えてくれたと記事になり、「サラリーマンの星」とも言われました。
引退した記念にと最後に走ったレースの左前脚の蹄鉄をいただきました。
彼が最後に輝いた香港ステークスの時の物です。
騎手は武豊。応援に行った友達によると直線450メートルの時は逃げ馬は遥か遠くで、いつものように勝利は絶望的だったそうですが、小さな体で一生懸命走る姿に涙が止まらず、絶叫!
それが聞こえた?のか最後の最後本当に羽が生えたかと思うくらい、すさまじい速さでゴールしたそうです。友達はその時、主人の名前を叫んでいたとか…。
最近は競馬も見なくなりましたが、蹄鉄は我が家の宝物として大事にしています。
今は子孫たちが活躍しているそうです。
この出会いにも感謝デス!