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ジェットコースター人生 その10
入院中の義父の商売もスライドして私の元に放り込まれました。
若いころ脱サラして起こした仕事は、300件余りの取引先がありました。従業員は私の父親ぐらいの年齢の番頭と、頑固でこわもてがたくさんいて、私が後を継ぐといっても赤子の手をひねるようなものです。それぞれが個人事業主のようにやりたい放題。彼らにすれば、ますますのチャンス到来です。例にもれず、取引先と、勝手にやり取りして、ほとんどが給料以上の収入です。それは主人も承知のことで、そろそろちゃんとしなくてはと言い始めた矢先でした。
正面切って、正しても吹き飛ばされるくらいの圧があります。頼りは事務を任せているおばさん一人。まずはこの大きな山から入っていくには何をすればいいのか。事務所に頻繁に行って言葉を交わすこと。電話番をすること。事務員さんから、帳簿を見せてもらうことから始めました。帳簿と言っても一軒ずつの内容を聞くことからで数字はちんぷんかんぷんな状態でした。
不思議としか言いようがないのですが三か月も経つと徐々にその内容が見えてきました。見つけたら見逃せない。
私の初めての仕事は、調査をすることから始まりました。
絶対に負けない!気の強さがじわっと出てきたようです。