ひとりスタバもいいもんだ
今日はひとり北野を散歩しました。海側から山側に繋がっている緩やかな坂の両側には、小さなレストランやカフェが並びウエディングドレスを飾ったウインドウを若い二人がのぞいています。
真正面には色づいている山があり空気は冷たいものの青い空に白い雲。
絵に描いたような風景です。
レンガの建物あり、
狭い路地あり、
寺院ありと歩くだけでもいろんな風景を楽しめます。
最近はニケと散歩する以外にひとりで散歩することもあります。
何度歩いても飽きないこの通りは私のお気に入りです。
何を考えるというでもなく只々歩く。
仕事をしていた時は、散歩とは無縁でビルの谷間を足早に歩くのが常でした。寝ているとき以外は仕事の事、子供の事、など頭の中でぐるぐる回って片時も無になることはありませんでした。。
それは苦痛ではなく歩くことで行き詰っていたことにヒントがみえたり、いいアイデアが生まれたりと結果的にはいいことばかりでした。
そんな切羽詰まった解決策を練る必要もなくなった今、スタバで一人お茶することは気持ちが安らいでまったりできる貴重な時間です。
喫茶店をしていていよいよ新しい喫茶店の時代が来ると感じたのがスタバの襲来!でした。アメリカから巨大なコーヒー専門店が来る。一人で入ってお茶を飲むもよし、パソコンで仕事するもよし、読書も歓迎!
若い人たちは壁に向かって座るおひとりさまの席を好みだしたのもこのころからです。
しかし最近は昭和ブームとやらでレトロな昭和喫茶が若い人に人気だそうで、嬉しいです。
私の小さな時の喫茶店は、三宮センター街にあったG線で、ダリの絵のような壁と洋楽が流れるお洒落な店でした。いつも満員でたばこの煙もあちこちから天井をふかしていました。大人の喫茶店。落ち着かないわたしがそれでもついて行ったのは生クリームのたっぷり入ったパフェと言う魔法のスイーツを食べることが出来たからです。叔母がデートの時はいつもG線でそれをごちそうしてくれました。きっとあまり乗り気のないデートだったのでしょう。
「泥水見たい」と思ったコーヒーが今や一日に何度も頂く飲み物になろうとは小さな子供の私が見たらびっくりするでしょう。
そんなコーヒーを出す店をしていたことはそれ以上の驚きだと思います。
あの頃の私が今スタバで一人座っているのを見たら「へ―こんなに年を取ってしまって」とがっかりするでしょうか?
その顔は幸せそうに見えるでしょうか。