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親亡き後 ①

脳性麻痺の子どもを45年間育てた叔母が、脳梗塞で倒れた。

冠婚葬祭や年末年始くらいしか顔を合わせることがなかったけれど、会うたびに叔母が亡くなったあとに、子ども(45歳)の行く末を案じて涙を流していた。

子どもには日中のサービスは入っていたが、その他は自宅で叔母と二人で暮らしていた。小柄な叔母は、汗ダクになって大柄な子どもの介助をしていた。一番大変なのは移乗で、いつも腰が辛いと言っていた。

叔母も高齢になり、いよいよ在宅は厳しいのではと周りは言っていたが、入所施設が近隣になく、地域で暮らせないなら自宅で暮らすしかないと言っていた。

長い間、家の近くに重度障害者の入所施設を作ってほしいと国に対して働きかけもしていたようだが、なかなか叶わずずっと自宅で叔母と子どもは二人で暮らしていた。

続く