大変だよ、PACIFIC2ネガティブ事件


https://www.astrazeneca.com/.../update-on-pacific-2-phase...

まずは、試験デザインの差

PACIFIC試験との差も含めて端的に言うと
・まずはPACIFICはCRT完遂群後進行のない患者を
 ランダム化してデュルバルマブ投与の効果を見た試験
→大成功 PFS大差 リアルワールドデータもほぼ再現

・PACIFC-2は「CRT適応の患者」をランダム化し
 1:デュルバルマブ投与しつつCRT→コンソリデーションデュルバルマブ
 2:普通にCRT(コンソリデーションデュルバルマブ投与は「なし」)

で、「PFS差がつかず」
OSではなくPFSの差なので、後治療とかの問題ではない

ネットでいろいろ考察されているが、主に以下の意見

・CRT終了者のみのPACIFICはチョイスされた集団なので、
 そこに入らなかった集団が足を引っ張って
「トータルで」PFSは一緒になった

 (主意見)
・なので、完遂群のPFSが気になる
・感染が増えた、とのことなのでデュルバルマブ投与で
 CRTの完遂率が下がった?
・単純にICIコンカレントのCRTはよろしくない
 (頭頚部のペンブロコンカレントを例に出されている人あり)

<個人的考察>

・背景の違いはあるにせよ、HRが高いPACIFCのレジメンが
 CRTの未完遂で消えてしまう、ってのはあるのか?
 リアルワールドデータを見ると大体CRT後PACIFCに
 行ける人は70%ぐらい人だが、全員PD,というわけではないので
 放射性肺臓炎などでデュルバルマブ投与行けなかった群に
 あとからデュルバルマブ投与で穴埋めはできそうなものだが…

・PACIFIC試験のリアルワールドデータでCRTから見たデータも
 たぶんあるだろうが、ネガティブな話は聞いたことはない
(それとも私が寡聞なだけ?)

・CRTでPD-L1の発現が上がる、という報告はあるので
 CRT後にICIのほうが効率が良い可能性

・単純にRTとICIの併用で
 何かしらの良くない効果が出ている可能性
(大規模な試験でCRTと併用で効果が出ているものは子宮頸がんぐらい?)

 https://twitter.com/ArcagyGineco/status/1715390035380310426

結果の発表に期待… 
そして、不用意なコンカレントはよろしくないのかもしれない
(ICI中に出てきたオリゴプログレッションのSBRTはポジが多いが…)

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