ASCO2024 個人的注目ネタ④ 色々
ASCO2024 放射線その他ネタ
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/232040
腎がん一次治療後の
オリゴプログレッションに対するSBRT
(35~45Gy/5Fr) SBRT後6M以上のプログレッションは
2セッション目のSBRTOK
PFSがプライマリーエンドポイント
局所制御率・OS・安全性がセカンダリーエンドポイント
オリゴプログレッションとして肝メタ・脳メタは除外
27例で評価可能
16例が1個のオリゴプログレッション
11例が2-3個
一次治療はほとんどTKI単剤療法と。
対象は骨、リンパ節、肺の順。
追跡期間中央値で局所制御率97.1%
6/12/18/24PFSは 88.9/54.2/36.4/22.7%
PFS中央値は15ヵ月
二年OSは78.5 中央値は達せず
SBRTに関する副作用で重篤なものなし。
結論としては結構有望なのでは?という結論
IO時代どうなるかは個人的には興味ある点
(IO+TKIが終わると、急に腎がんは未来が閉ざされるので、
オリゴプログレッションにSBRTして1st Line引っ張るのは
アリと思っている。前立腺癌に続くフロンティアと個人的には
感じている。)
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/234877
中咽頭がんで IMRTかIMPTか。なんとIII相試験
(非劣勢試験)StageIII-IVの中咽頭扁平上皮癌。
割付因子としてHPV、喫煙、導入化学療法
3年PFSがプライマリーエンドポイント。
セカンダリーエンドポイントとして
OS,治療に伴う有害事象、tube-feeding依存率
21施設の多施設試験。 年齢中央値は61歳で p16陽性が95%
導入化学療法は13%で実施
両側頸部に70Gy/33Fr CRT後頸部手術は8%のみ
中央観察期間は3.14年
非劣勢は証明。OSはHR0.63 で有意差ないがIMPT有利
tube-feeding依存や体重減少はIMPTで少ない。
線量分布だけ見るとプロトンえぇなぁ、と思うし、
使いどころはあると思うけど、保険適応まではまだ遠い?
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/239600
乳頭部近くの膵癌切除後にケモにCRTの上乗せはあるか?
併用薬は5-FUかゼローダのよう。
2stepで1st stepはGEM±タルセバ
Step 2でそれに50.4Gy/28FrのCRTを追加するかしないかのランダム化比較試験
RTは3DもIMRTもありのよう
2step目でリンパ節転移、CA19-9値、R0/1、アジュバントケモが割付因子
2009~2018年に354人がランダム化 フォローアップ中央期間は2年
生きているものだけなら7年とかなり長期のフォロー
13%のCRT群がRTを受けず。有害事象は同じぐらい
全体で見るとCRTはOSを改善しなかったがDFSは改善した。
どうもN(-)のほうが利益がありそう、という結果。(OSもDFSも改善)
N(-)群で5年OSケモのみ/CRT追加で 29ヵ月/48ヵ月
全体では23ヵ月/28ヵ月
5年DFSは全体で15ヵ月/21ヵ月
N(-)群では19ヵ月/47ヵ月(!)
照射範囲はどうなんだとか、今更コンベのフラクション?など
いろいろツッコミどころはあるのだが、(時期的にしょうがないが)
CRTで長期的にみると予後が改善する群があるのかもしれない。