LAURA 深堀り記事
NEJMに論文発表済み
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2402614
https://x.com/_ShankarSiva/status/1797357991546470410
EGFR+の局所進行肺がんにCRT後にランダム化
※PACIFCと同様PD症例は除外
G2以上の有害事象が続く症例も除外
プラセボvs.オシメルチニブ
(クロスオーバーあり)
EGFR変異は 19del・L858Rのみ。
6週以内に投与開始
割付因子は
・逐次/同時CRT
・中国内外
・StageIIIA/IIIB・C
二か月ごとにCT/MRI/脳MRI
一年後から3か月おきの検査
2018-2022に
216人を2:1にランダム化
PS0が若干Osi群で多い。
PFSでオシメルチニブ群 圧勝!
mPFS 5.6ヵ月vs.39.1ヵ月
HR:0.16
1年PFS 74%/22%
2年PFS 22%/13%
フォレストプロットでも
非アジア人種(アジア人以外がほとんどいない)
でCIが広く、優位となっていない以外は
どれもぶっちぎりでオシメルチニブ群有利
ぜんぜんmatureではないが
(イベント20%程度と)
OSはHR0.81でややオシメ有利
(プラセボ群のOsiへのクロスオーバーは8割程度)
3年OS84%/74%
※K-M曲線は論文ではサプリメントに。
Xには出てきています。
G3以上の有害事象は35%/12%
放射性肺臓炎は48%/38%ほとんどG1/2
Osi群でRP出た人も8割ぐらいは再開できたとのこと
(3週以内にG2以下になったら再開するよう)
一応Osi群でIP様の副作用が出た人が8%ぐらい出たよう
新規脳メタは8%/29%であったとのこと
※ポイント
PACIFICではEGFR変異のデータ少ないのは
ご承知の通り
レトロでは
https://ars.els-cdn.com/content/image/1-s2.0-S1556086424000327-ga1_lrg.jpg
などの報告があり、とりあえず`PFSでは`負けるのは
ほぼ間違いないだろう。
(NEJM論文には過去のデータだとEGFR変異群への
デュルバルマブコンソリの
PFS中央値は9-12か月ぐらいとのこと
PACIFICのpot-hocではデュルバルマブ群で11.2ヵ月)
OSはどうなのかは、かなり議論を呼ぶだろう
使えるものは全部使う、というのも筋ではあるが
TKI failureのICIの成績が(非常に)芳しくないこと、
ICI直後のTKIでIPが多発すること
など考えると1stでOsiを入れることはかなり正当化されるかと。
ADAURAの結果を見ると、OSも差がついてくる
可能性はある。
ただ、ADAURAと異なり、「ずっと飲み続ける」
デザインのようなので、費用対効果は議論が必要。
一応PFSを見る限りやはり1割程度は治っているよう。
ちゃんとクロスオーバーありならOSで
差がついてくるかは疑問
(ADAURAと違って、かなり頻回に進行の検索をするだろうし)
肺臓炎がRT後だとやっぱり気になるわけですが、
Osiを足したからと言って相乗効果が起こって肺臓炎が
爆増する感じはなさそうです。
ネットでの批判を見ると、
ステージングでPETがほとんど行われていない
ことに関する突込みは多かった、が大勢には影響しないだろう
これから手術群も含めEGFR変異は診断時に
必須となりそうです…
https://x.com/CharuAggarwalMD/status/1797363242999640352
論文にも書いてあるが、上記も含めて議論ポイントとして
・TKIでは治らない、あくまで先延ばし
・Osiを直後に使うか、クロスオーバーもありなら…
という議論はあるだろうが、クロスオーバーに
たどりつけなくなってしまう患者はやっぱり一定数いる
・頭蓋内新規病変を抑えるのは大きい
・一方でコスト、安全性、治る可能性のある人にいつまで使うか
は問題点
・今後Osiアジュバント、というのが標準治療として
確立したのは間違いないだろう。
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