食道学会私的覚書(いまさら)
実はわたくし、食道学会員で食道学会に行っていました
遅まきながら、覚書を。
・試験的にm3/sm1あたりをESD/EMRをする際は
あらかじめ追加治療の可能性と選択肢を示しておくこと
⇒手術希望の患者さんにESD/EMRをする意味があるか?
・T1の患者さんに無理にESD、手術をすると
狭窄することが多い。放射線治療医としては
T1ならまずCRTで狭窄しない、というメリットを
語ってほしい。ちなみにフロアの先生から
CRT後の再発に対する内視鏡治療は狭窄しにくい
という発言が出ていたが、10年ぐらい前に
同様のことを一緒に働いていた内視鏡治療の先生に
言われたことがある。
T1で狭窄、となるとQOLはむしろ悪化なので
JCOG0502照射野でいけるのならば照射野も
狭いし、いい治療だと思うのだが。
・ENIは本当に必要か、適切な毒性とのバランスとの
線量は?というのは意外と難しいところだと思っている
・Utのみの食道がんで#107以下をあてないなら
胸水・心嚢水は出ないと思うので、
晩期有害事象はMt/Ltに限って解析すべきと
個人的には思う(UtーMtとかであてていたら解析)
・心臓の検査は個人的には画像として照合ができて、
心臓の繊維化に対してエビデンスのある造影MRIを
やってみてほしいと思っている。
通常の解析ではやらないみたいだが、axialの
遅延相をとって照射野と比較すればかなり
いいデータが取れると思っている
(J教授はさすがで、目を付けている感じだった)
・症例検討セッション、非常に面白かった。
外科の先生のサルベージへの熱意がスゴイ
・放射線治療の外科治療のサルベージというか
リンパ節転移照射はCRT⇒SBRTの時代になってきているかも
気管は注意が必要だが。
・外科の先生はかなりDCF推しの先生が多い
JCOG1109の影響もあるかもしれないが
手術で最初からゴリゴリはもう過去の遺物で
何らかの方法でうまくダウンステージングして、
そこからちょっと無理しても手術、
といういネオ外科医が増えている感じ。
・でもDCFでセレクション、という方法で
効かなかったらCRT、というのはかなり予後悪い印象。
JCOG1109の結果や
この試験の結果等見ても、T3brならまだしも、T4を
コンバージョン込々で治療ならCRTfirstで組織学的
効果を見ていくのが良いのではないかと
放射線治療医は思ってみた。
・DCF-RTは未知数。切除不能の若年者に試してみるレジメン