お勉強99:中期の直腸がんでもW&W?
https://meetinglibrary.asco.org/record/194092/abstract
OPERA試験とは
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02505750
こういう試験らしい。
要するに、必ずしも術前CRTの対象ではない患者
(5cm未満のcT2, cT3a-b腫瘍)に
CRTを行う際にカペシタビン併用の45Gy/25Frを行った後
Boost照射として外照射(9Gy/5Fr)
または50㎸の低エネルギーのX線での小線源治療(90Gy/3Fr)の
どちらが良いか、というランダム化比較試験である。
エンドポイントは3年後の臓器温存で、
非救命性の局所骨盤再発を伴わないこと。
(要はサルベージ手術でサルベージできた場合はOK)
今回は臓器温存についてのデータ。
背景因子はアブストラクト参考。
肛門縁から6㎝以内が多い。
6か月後にcCRなら、W&Wに入る。
残存したり、再発したらTME、もしくは局所切除
評価可能であった127例中103例(81%)にcCRが認められた。
手術は28%に実施。さらに13人の患者が後日サルベージ手術。
フォロー19ヵ月目には49/144人(34%)の患者が手術を受けた。
局所切除は24/49(49%)例で実施。
そのうち3例はR1切除、もしくはypT2だったのでTME。
結果としてTME手術は28/49例に施行。
8/28例(28.6%)がAPER,20/28例(71.4%)がARが施行。
コホート全体では116/144例(80.5%)で臓器温存できたとのこと。
TMEフリー生存率は19か月で78%とのこと。
いわゆる中期の直腸癌なら、かなりの確率で臓器温存できるということで、
今後の方向性を感じさせる試験です。
長期のフォローアップが気になるところです。