今更肺がん学会徒然
肺がん学会徒然
プレナリー、色々面白ろかったのだが、
アドリアティクの日本人サブセットの話は
かなり興味深いものだった。
PFS独立評価では差がついていないのだが、
主治医評価だと綺麗に差がついていた。
この辺は何でなのかはよく分からない。
PCIが日本人サブセットでも結構行われていたのは意外だった。
OSのあたりは全体の成績と比べると日本はかなり良い印象。
個人的には海外ではあまりやられていない
一日二回照射がかなり成績改善のポイントと
思っている。
https://note.com/nijuoti/n/nfb85045cb7b7
https://note.com/nijuoti/n/n53e99fd2871c
等を見てもSCLCの放射線治療の強度を
あげていくのは、今後の重要な方向性と思っている
ただ、フロアの雰囲気としては
内科の先生はアドリアティクのマジョリティーとしては
一回照射が多いし、副作用強いし、一回照射でも…
みたいな空気になっており、うーむと。
放射線治療医としてはこの辺りはゆずってはいけないと思っている。
ICI個人的には2年じゃなくて、1年でいいのでは?とも思うが
フロア的には2年が良さげ、という空気であった。
日経メディカルから
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202411/586384.html
これは良いとして、エキスパートオピニオンの
この記事は、むむぅ、という感じ
ここでも書きましたが、内科はそう考えるよな、と。
LAURA
自分的に突っ込むと
・非デュルバルマブ時代、2年進行しなかった
III期患者はほぼ治癒と同等
→EGFR変異肺癌III期は治らない、というのはちょっと違うのでは。
・(日本ではありえない考えであるのは重々承知で)
脳転移が多いのであれば、PCIという手もある。
(認知的な問題はあるが、費用対効果はPCIの方が圧倒的に上)
・TKIでは治らないので、安全性や体への負担を考えて
III期でもTKI first、という考え方自体は否定しないが
若年者にはCRTをしてほしい、というのが放射線治療医側意見
・やはり、ずっと使うという試験デザインはどうかと思う。
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セッションでPDL1発現50%以上で3期でもRT無しの
ケモIOのみの治療、という臨床試験があり
成績がかなり良くて衝撃。
進行してきたらCRT?
ということなのかもだが、
3期からRTを省く研究、は
完全に放射線治療医としては頭の外で勉強になる。
が、そこの中でCRTをどう使うか、というのは色々考えないとなぁ…
区域切除のセッション。
外側はいい成績だから中枢
(放射線治療でいうのよりはだいぶ外)
も区域切除、という流れのよう。
日本の手術成績、本当に良くてSBRTが
立ち入れないのもやむなしと考えさせられる。
企業ブース、アミバンタマブ
(ライブリバント)MRさんに
色々資料を見せてもらったり、
あれこれ。とりあえず今後のEGFRの
EGFRの展開はこの先この薬を中心に回りそうだが…
一方で
点滴薬でins20の話なので
化学療法もセットなので、点滴時間長い…
副作用もクセはかなりある印象。
あまり処方数がない施設は副作用の
対処方法などがある程度整備されてくるまでは
下手に手を出さないほうがいいかもしれない
(特に皮膚炎はヤバイ報告もあり、大変かも…)
クラウン試験、非常にいい成績なのだが、
その一方でローラチニブはかなり癖強い。
精神系、認知系のAEってのは管理難しいな。
ICIが術前にも進出してきてまさしく無双状態なのだが
ICIはもっと積極的にStopしたり、Doseを下げたりする
試験を積極的に医師主導治験でやっていってほしい。
(JCOG頑張っているようですが…)
なんとなく、医師も患者も不安で続けていないかい?