お勉強479:nabPTX+S-1 膵癌に新レジメン?
nabPTXとS-1 (AS) レジメンを
標準治療である
nabPTXとGEM(AG)と比較した試験。
多施設共同、無作為化、II相試験 中国から。
方法
対象は
切除不能な局所進行または転移性膵臓癌患者
ASは(nab-paclitaxel 125 mg/m2 day1/8+ S-1 day1-14 ※BSAに合わせた標準量)、
AGは(nab-paclitaxel 125 mg/m2 + gemcitabine 1000 mg/m2 day1/8)
※高齢者が多かったので普通のAGレジメンにしなかったとある
3週回し6Kurまで、ということらしい。
2週おきにMRIもしくはCTで評価
プライマリーエンドポイントはPFS
ASグループ32名、AGグループ30名
(もっと集める予定だったが、中間解析で停止になったよう)
ステージIVが8割程度 すべて初回ケモ
年齢中央値は57歳ぐらい
観察期間中央値8.36ヶ月
PFS:AS群8.48ヶ月 vs AG群4.47ヶ月(HR 0.402, P = 0.002)
OS:AS群13.73ヶ月 vs AG群9.59ヶ月(HR 0.226, P < 0.001)
※かなり差が開いている。
客観的奏効率、病勢制御ももASのほうが良いという報告だが
AG群がPR 6.67%というのは実感とかなり異なる
(OSやPFSも同様に異常に短い)
ここはかなり問題点に思う。
(レジメンを少しいじっているとはいえ…)
副作用は同程度、血球減少はAS多め
NLRも調べていてNLRの低い方が予後良い。
Nを増やしたIII相が必要。
ADなら結構増感の点でも安全性の点でも
結構いい容量設定で
ケモラジに組み込めないこともない気がする。
GEMはなんだかんだで副作用の面で
ちょっとRTと併用しにくいと
個人的には感じている。
膵癌のキードラッグと個人的に考えている
・GEM
・nabPTX
・(nal)IRI
・5-FU系
の新たな組み合わせ、だが
GEMの使いどころは??
AS→Nopoliレジメン→GEMOXとかになるんかな…