ESMO24 注目演題 part1
いつものごとく X と 日経メディカル さんで
Xはツリーになっているもの多いですのでリンク飛ぶのを推奨
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202409/585753.html
https://x.com/OncBrothers/status/1834676418061406259
ネガティブ試験。TiNivo-2試験
腎淡明細胞がんで
ICIで進行した後にTKIを使うときに
beyond PDでICIを使う価値はあるのか?
という試験。
tivozanibについてはこちら参照
(いわゆるマルチキナーゼ阻害薬)
綺麗にネガティブ。ピッタリK-Mは重なっている。
tivozanibをニボルマブ併用群で
減量したことが原因では?という考察もあり。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(23)00922-4/abstract
CONTACT-03 trialというカボ±アテゾの試験も
ネガティブで、おそらくTKIにbeyond PDのICIは効果が
無いのでしょう…
https://x.com/OncBrothers/status/1834676424860655949
https://x.com/PGrivasMDPhD/status/1834579940324601891
こちらは一般のRCC
放射線治療医大好き低酸素の薬
HIF-2α阻害薬ベルズチファン(belzutifan)
エベロリムスとガチンコ勝負
→PFS、ORRはベルズチファンいいもののOSは変わらない?
(一応上には来ているがほぼぴったり)
もう少し検証が必要か。
https://x.com/OncBrothers/status/1834676444472938817
PANDAS-PRODIGE 44 試験 BR膵癌に対して
術前mFOLFILINOXにケモラジ(カペシタビン併用) 50.4Gy/28Fr
を上乗せするか、しないか。
R0切除率がプライマリーエンドポイントのよう
おそらくR0は1㎜ルール。
全体集団ではR0,OSともに改善なし。放射線治療医としては
ypCRが高いことと、手術ができた群では
OSが35.7ヵ月 vs. 47.9ヵ月
とCRT上乗せ群が良いという点は評価してほしい…
(あと、CA19-9のベースが 65vs.169 というのも不利…)
おそらく、CRTはコンベの28Frではパワー不足と個人的には思う。
https://x.com/DrJNaidoo/status/1835677203738046731
Xでリツイートしたらえらくバズった試験
喘息やCOPDで使われる吸入ステロイドで
放射性肺臓炎が頻度、重症度ともに低下。
CRTの治療効果には差がなし。
日本ではエリスロマイシンの試験が
やってました。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-16K10403/16K10403seika.pdf
VMATで肺線量を抑えるのはほぼ限界と思いますし、
陽子線は小さくなっていくのに合わせてリプランが
必要と考えると、なかなか厳しいので
放射線治療医のできることはもうやられている気がします。
内科的に抗気道炎症で放射性肺臓炎を減らす、
という試みはアリな気がします。
JCOG1914 低用量カルボ(照射ある日の最初の20日間毎日)
は人気がないが、日本の標準のCRTレジメン。
使い勝手のいいカルボ+nabPTXのweeklyは非劣勢示せず。
(OSは下を行っている)
→頑張って低用量カルボしましょう、という結果
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202409/585812.html
放射線治療医としては大事な試験
領域照射を含んだ寡分割照射の
40Gy/15Frと50Gy/25Frの比較
リンパ浮腫、肩の運動障害も非劣勢
生存系のハザードはむしろ良い傾向
→領域照射込みでも寡分割が標準としていいでしょう
という結果。保険点数の問題の解消が待たれます。