お勉強363:腸内細菌叢と免疫チェックポイント阻害薬
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202306/579923.html
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/220011
https://twitter.com/EbrahimiHedyeh/status/1669596864541519874
(発表者自身のtweet)
以前もご紹介したCBM588=ミヤBM
日経メディカルにも書いてあるが、いくつかの少数の報告で
ICI治療に上乗せがあるのでは?と報告されている
今回は腎がんでニボーカボに上乗せがあるのか、検討
twitterのスライドを参照していただくといいが
少数例だが、有意差ありの結果。
(ただ、日経メディカルの記事によると背景が
偏っているのでそれが影響している可能性がある)
ただ、腸内細菌叢が大きく変わっている、ということでもないよう。
安い薬で、安全なことも分かっているので本当だったらうれしいところです。
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/218129
こちらはICIと抗生物質の話。
抗生物質を使う→腸内細菌叢が乱れる→ICIの効きが悪くなる
というのは結構言われているが、リアルワールドで調べてみましたという研究
対象は転移性尿路上皮癌
ICI治療を受けた310人が対象
2サイクル以上ICI(ペンブロ・アテゾ・アベルマブ)を受けた人が対象
使われた抗生剤はキノロン系3割ペニシリン系3割セフェム2割という感じ
47週のフォロー中央値の時点で
ICI前60日に抗生剤を使っているとOS/PFSが短い
ICI前30日に抗生剤を使っているとOSは悪いがPFSには影響せず
ICI後に抗生剤を使ってもOS/PFSには影響しない
(が、数値的には短くなる)
なんにせよ抗生物質を気軽に出すのはICI治療前は
望ましくない、という話。
腸内細菌叢とICI、うまく調節すればいい方向性が見えてくるのかもしれません。
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