お勉強348:心臓のどこが「大事」なのか?
https://www.jto.org/article/S1556-0864(23)00094-1/fulltext
(openです)
線量増加試験でポシャってしまったRTOG0617
放射線線量増加や心臓線量(V5とかV30)が
予後不良因子であることは有名。
今回は心臓の亜部位で特に生存に関連しているところはどこか?
ということを、いろいろ複雑な解析でしらべてみました、
ということのよう。
結論を先に行ってしまうと「心基部」が大事らしい。
といってもよくわからないと思うので、論文のfigureを参考のこと。
左冠動脈主幹部と洞房結節あたりのイメージ。
LADが予後因子、としている論文も昔あったが、
そのあたりとも適合するかも。
これを見ると、食道がんではもろにあたってくるところのようで…
V30やV5よりこの部分の線量がOSに影響してくるよう。
いろいろ心基部線量やPTVの大きさ、MLDで補正するし
PSMすると、高線量群でも低線量群でも差がなかったよう。
PTVの大きさ、MLDのみの補正のPSMだと
高線量群のほうが予後が悪かったと。
とりあえず、少なくとも心基部に対して
敏感になると線量増加もいいのかもしれません。