お勉強123:食道がん予防リンパ節照射問題
中国から。進行食道がんに対するIFRTの報告
・ほとんどⅢからIV期
・線量は61.2Gy/34Fr
・6MV(なぜ?)のIMRTでの治療。
・週一でCBCTの位置合わせ
・リンパ節転移は反回神経リンパ節は5mm、それ以外は10㎜
で陽性と(CTの場合)判定
ENIのみの再発は非常に少ない。
incidentalな照射量はそこまで高くなく、
ENI<IFRTでは?という考察
照射野が広くなることで、食道炎・肺臓炎
(個人的には心臓も)が増えるし、
今後免疫療法が入ってくる際に通常のリンパ流を阻害する
予防照射はよろしくないのではとも考察している
以下個人的視点
彼らの言うように進行期食道がんにおいて
ENIのみの再発が問題になることは少ないと思われる
(それより、遠隔転移や局所再増大のほうが問題)
個人的にENIとIFRTの争点はむしろ早期がんや他のモダリティーとの
コンビネーションの時ににあると考えていて、
JCOGでも試験が計画され、その結果待ちだが
JCOG0502/0508/0909などの複合的エビデンスをどう解釈するのかは
とても難解な状態となっている。
ケモだけでもあんがいリンパ節領域は制御できる
という可能性も存分にあるし、
他科の先生に言うと笑われるかもしれないが、
軽いアブスコパル効果のようなものが
起こっている可能性も否定できないと放射線治療医は夢想するのだ。