【英単語の覚え方】「覚えてはすぐに忘れる」を繰り返すあなたへ
皆さん、覚えなくてはいけない英単語が多すぎて、途方に暮れた経験はありませんか?
英単語の数は100万語以上あり、毎年1000語程度が新たに追加されていると言われています。
普段使う単語は限られていても、覚えなければならない単語の量は膨大です。
毎日少しずつ覚えて行っても忘れてしまったり、覚えたはずの単語もいざ試験などで出てくると思い出せなかったりしますよね。
英単語を覚える作業は地味で時間のかかるものです。
「英語ができるようになりたいけど、単語を覚えるのが嫌で勉強したくない」
という方も多いのではないでしょうか。
人間は忘れる生き物ですので、覚えた単語を忘れてしまうのは当然のことです。
私もそうでした。
というのも、覚えたはずの単語も数日経つと全く記憶に残っていなかったのです。
この時は、相当落ち込みましたし、試験までに必要な英単語を全て覚えられるとは到底思えませんでした。
そこで、どうすれば記憶が長続きするかを考え、やり方を少しだけ工夫することにしました。
その結果、同じ勉強時間でも覚えていられる単語の量が圧倒的に増えました。
しかもその記憶が長く持続するようになり、試験でも単語の意味がスラスラと思い出せるようになりました。
少しでも覚えておける時間が長くなるように、私が実践していた暗記方法を紹介します。
今回ご紹介する方法は、ほんの少しの工夫を加えただけで、実践するのに何の手間も必要ありません。
単語の覚え方で悩んでいる方には、一度は試していただきたい方法ばかりです。
この中に、自分に合っていると感じる勉強法があれば、それだけを試してみていただくだけでも、効果はあると思います。
×毎日10個ずつ覚える ○1週間で70個暗記する
例えば、1日5単語ずつ覚えたはずなのに少し時間が立つと忘れてしまうのは、その単語に触れる回数・時間が少ないからです。
1度は覚えたはずでも、そのまま時間が経つと定着せずすぐに忘れてしまいます。
暗記をする時に大事なのは何よりも「短期間で何度も反復して覚える」ということです。
人は、何度も繰り返し同じことを経験すると、大事な記憶と脳が認識して覚えておきやすくなります。
つまり、記憶の定着には、覚えたい単語とできる限り多く触れることが大事です。
私が実践していた具体的な方法をお伝えすると、1週間かけて200個の単語を覚えるという方法を実践していました。
手順
①毎日地下鉄に乗っている時間に、200個の単語を単語帳で見て、意味を思い出す作業をする
②思い出せなければ単語とその意味を頭の中で反芻して覚え直す
こうすることで、1週間で計7回その単語を確認して覚えるという作業ができるので、記憶に残りやすくなります。
200個というのは目安なので、自分が1日に確認することのできる最大数の単語に合わせて、自分なりの数を決めてみてください。
また、この方法でもやはり時間が経つと意味を忘れてしまうため、1ヶ月ごと、2ヶ月ごとに以前覚えた単語を振り返り、忘れてしまったものは覚え直しました。
この暗記法に変えることにより、英単語の意味を、より長く記憶に定着させることができるようになります。
なるべく日本語を介さずに単語の意味を覚える
単語帳の作りから言っても、皆さんが単語を覚える際は、基本的に日本語とセットで覚えていると思います。
しかし、英単語を覚える時は、その単語の意味する概念やイメージとセットで覚えることを意識してみてほしいです。
英語の単語帳を使うことを否定しているのではありません。
概念というと難しい感じがしますが、イメージや定義と言ってもいいと思います。
興味のある方は、イメージと言語の関係性についてもっと詳しく説明した記事をご覧ください。
例えば、「conflict」は日本語で「対立する」という意味ですが、この単語を思い浮かべるとき、二人が怒った顔で睨み合っているシーンを想像するとイメージが湧いてくるでしょう。
このように、単語の意味だけでなく、その持つイメージや概念を結びつけることが効果的です。
少し変わった方法のように感じるかもしれませんが、この方法で以下の2つの効果が得られます。
効果① 英語脳を身に付けるスピードが早くなる
「英語脳」の記事でも書いたように、頭の中の概念的な思考をそのまま英語に変換できる回路を作ることで、英語を操る能力が飛躍的に伸びます。
逆に、いつまで経っても、日本語にしなければその単語の意味がわからないという状態なのであれば、日常で使うレベルには達しません。
効果② 記憶すべき情報が簡略化される
単語の意味や概念を覚えることで、その単語に関連する詳細な情報や文脈を覚える必要がなくなります。
これにより、脳の容量をより効率的に活用し、より多くの単語を覚えることができるのです。
このように、単語の覚え方を概念中心にすることで、記憶する情報が簡略化され、効率的に覚えることが可能となります。
効果③ さまざまな文脈で適切に単語を使えるようになる
単語ごとの概念を理解してしまえば、具体的な場面やニュアンスに関わらず、さまざまな文脈で使うことができます。
これにより、単語を単純な概念として覚えることで、多くの文脈で適切に使用するスキルを獲得することができます。
接頭語、接尾語などと一緒に覚える
英語には、接頭語・接尾語というものがあります。
これは、単語の頭・もしくは終わりにつく部分のことです。
この接頭語・接尾語は特定の意味を持つため、これらの種類を覚えるだけでも
初めて見た単語の意味を推測するのにかなり役立ちます。
接頭語の例
enrich:〜にする+豊かな →豊かにする
restart:再び+始める →再スタートする
接尾語の例
-able(〜できる)、-less(〜がない)などがこれにあたります。
Usable:使う+できる →使える
helpless:助け+ない → 無力な
記憶の定着に感情も利用する
出来事と感情が結びついた場合、記憶に残りやすくなります。
せっかくなら楽しんで覚える方が良いと思いますので、
例えば、単語帳についている例文にツッコミを入れながら覚えるなど工夫をすることが大事です。
単語を暗記する時はある程度集中して、他の情報を頭になるべく入れないようにしているかと思います。
しかし、単語を覚えようとしていたその瞬間の出来事も一緒に記憶に残る可能性が高いです。
単語を覚える作業に完全に重きを置くのではなく、その他の情報もほんの少し入れて覚えることで、その情報が一つ単語を思い出す際のトリガーになるかもしれません。
まとめ
今回は、効率的な単語の覚え方についてご紹介しました。
まとめると、単語を覚える際に重要なことは以下の4つです。
・1週間かけて単語を覚えること
・単語を和訳しながら覚えないこと
・接頭語・接尾語を暗記する
・感情も利用して記憶に定着させる
単語帳で単語を暗記するときも、この方法で単語を覚えるようにしてみると、実際の問題集や試験でも驚くほどスラスラと単語の意味が出てくるようになります。
私は実際にこれらの方法を意識してから、英単語を覚えるスピードがぐんと上がりましたし、試験でも知らない単語がないくらいまで、大量の単語を覚えることができました。
単語を覚えるのに行き詰まっているという方には、今回ご紹介した方法をぜひ試していただきたいです。