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魔法の雑炊|ナインチェ・プラプラウスの「いつかいなくなっちゃうかもだし」#33

最近、ご主人は毎朝ギターを弾いています。
不思議なもので、連日まったくできなかったフレーズが、ある日急にできるようになったりします。
意識を何か変えずとも、体が急に順応し出すようです。
人の体って本当不思議。

どーもどーも、ナインチェ・プラプラウスです。僕をちんちんって言うなんて本当不思議(違うのに)

同棲し始めて、二ヶ月が経ちました。
お互いの家に行き交う期間も長かったので、二人の間では、段々と定番ができています。

月曜日といえば、少年ジャンプ。
ご主人が定期購読をしているジャンプを二人で共有しています。
朝の情報番組は、ZIP。
天気予報士の軟弱さを毎日いじっています。

そして最近定番化してきたのが、看病といえば、鳥雑炊。

元々、ミフィちゃんが何かの折に雑炊を作ってくれたのが発祥ですが、ここ最近、急速に定番化されました。
今年の春、医療従事者のミフィちゃんは一足早く、コロナのワクチンを摂取。
当時は、後遺症も不明瞭でしたので、備えに備えで、ご主人が看病モード。
その時、引っ張り出してきたのが、鳥雑炊。
白だしベースで、ささみ肉、卵で閉じる優しいメニューです。
この時、二人ともこれは良いということになり、以降、ワクチンや体調不良のタイミングで定番化されたのでした。

そんな鳥雑炊、最近2回目のワクチンを摂取したご主人に、ミフィちゃんが作ってくれました。

ご主人は、副作用がかなり出やすい体質。
1回目の摂取から、38度近い高熱を発症。
2回目も恐れていると案の定、39度近い高熱となりました。

摂取の翌日から高熱で、何もできず一日中ベッド。
スポーツドリンクと熱冷ましのシートだけが友達。
そんな状態で1日を過ごしました。

夜、仕事を終えたミフィちゃんが帰ってきました。
ご主人は、誰とも会話しない寂しさで飛びつきたい気持ちでしたが、熱は最高潮。
体が言うことを効きません。
そんな様子を見たミフィちゃんは、早速、鳥雑炊をクッキング。
見るも無惨なご主人にデリバリーしたのでした。

さて、この鳥雑炊、魔法がかかっていたのです。

定番のメニューに安堵しながら、一口、また一口と、ご主人は鳥雑炊を口に。
すると、それに呼応するように、身体中から汗が流れ出てきます。

はふはふ、あせあせ、はふあせ、はふあせ、はせ、はせ、、、、

完食すると、ご主人の体は、汗まみれになっていました。

「いやぁ、まじでおいしかった。不思議と元気になった気がするよ」
汗まみれでそんなことを言うご主人に、呆れ顔のミフィちゃん。
いいから、体綺麗にして寝てなさいと、ご主人をベッドルームに押しこみました。

すると、数分後。
ご主人が、すごい勢いで部屋を飛び出してきました。
腕には、体温計。

「すごい、すごいよ、この雑炊!」

そうです、そのまさか。
体温計が示す値は、37.1。
あれほどまでだった、高熱副作用が、一杯の雑炊で塵と化したのでした。
恐るべき、鳥雑炊・・・

食事中に流した汗で、体の熱が逃げたのだとは思いますが、それにしても不思議。
ミフィちゃんの愛の力ってことで片付けておきましょう。
人間の体は本当不思議。
絶対がないから本当に困っちゃうけど、それはそれで最高ですよね。

みんなも作ろう、鳥雑炊レシピ!
○材料○
・鶏肉(ささみ)・・別で茹でた方がいい。好きなだけ入れる
・ねぎ・・たくさんあるとうまい。青ネギでもいい
・椎茸・・あったらいい出汁出る。
・卵・・一つか二つ
・米・・食べられるだけ
・水・・白だしと合う量。米に対して割と少ない方がうまい
・白だし・・本体に書いてある分量
・塩胡椒・・少々
○手順○
・白だしと水を入れて沸騰させる
・米とねぎと椎茸を入れて煮る
・別で茹でておいたささみ肉を入れる
・1分くらい経ったら卵を入れて、塩胡椒とかもしたら完成

33回


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