絵本を作るために学校に通う1年間〜表現することの楽しさに目覚めた後半〜
絵本の学校へ通い半年が経った頃、企画発表会がありました。
さて、私は何を作ろうかな?その頃考えていたお話は、単語の組み合わせからストーリーを作る授業で考えたもの。
小さい頃近所の公園にあった滑り台。その滑り台くんが日々の流れの中で子供達の成長を見守っていくお話。
パステルで描いたみたりして。下手な絵だけど滑り台とかの写真を見てなんとかかんとか描いて。あと企画書とかも作って準備をしていました。
そしてその本番の前に、リハーサルがありまして。そこで一人一人準備したものを一度発表することになっていました。
そこでもちろん私はこの「すべりだいくん」を発表したのです…が。
その後ものすごい違和感に襲われます。え〜なんか違う〜💧これはなんか違う。
みんなの発表はどれもみんな素晴らしくてすごく心に響くものばかりだった。
それはどうしてか?
そこにすごい思い入れがあるから。好きだから。伝えたいから。
果たして私にどれほどの思い入れがある?すべりだいに何の思い入れがあるというの?このお話を通して私が伝えたいことってなんなの?え〜もっと私には好きなこととかあるんじゃなかったっけ?
…???
一晩寝たら、思いつきました。「私には曼荼羅アートがあるじゃない」
そうだった、今私が夢中になっているもの。思い入れを持って語れるもの。
それを絵本にしなくてどうするんだ!!
そう思い立ち、本番まで後少しというところで方向転換。夢中で企画書を作りましたね。まだ内容までは思いつかなかったけれど、曼荼羅アートと五感を盛り込んだ感覚を刺激するような絵本にしようかなと思っていました。
その後先生に相談したら色々とアドバイスをもらって、最終的には妊娠中のママの気持ちを曼荼羅アートで描いて、お腹の中の赤ちゃんの気持ちを並行して描いていく形の絵本になりました。
方向が決まってからは、考えて形にしていく段階も楽しかったし、発表会もワクワクしっぱなしでした。自分の好きを形にして、表現していくことがこんなに楽しいなんて。たくさんに人の前で話すなんてドキドキしていたけれど、心の底から湧き上がるような自信を感じていました。そんなこと初めてのこと。
やり切った私に待っていたのは、更なる喜びでした。みんなの投票で一番票をたくさん入れてもらって、賞をいただいたのです。雲の上を歩いているようなふわふわした感覚でいたのを覚えています。
まだ絵本を作ったわけではありません。ただ企画を発表しただけです(笑)
そこからまた半年かけて、今度は具体的に形にしていく作業が待っていました。
この1年間の集大成、ハードカバーの絵本を作り、それを卒展でみんなで展示してたくさんの人に見てもらう機会をもらいました。
その日のために原画を飾る準備をしたりポートフォリオを作ったり葉書を作ったりカレンダーを作ったり。とにかく忙しい日々の中、曼荼羅ワークの方でも、ファシリテーターの講座を受けてまた一歩階段を登りました。
忙しかったけれど楽しい日々。まるで学園祭の準備をしているかのような高揚感と、終わった後の燃え尽きた感じ。
絵本の学校を卒業してから、更なる活動を広げていくつもりでいました。いや、まぁ広がってはいくんですけどね、その頃から子供たちが不安定になったりして、私の活動も思うようには進められなくなっていきます…その話はまた次回に。
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