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社会科にもやもやしている方へ④~季節風を感じて教材化へ~
私は水曜どうでしょうという番組が好きです。中でも、「試験に出るどうでしょう」のシリーズが大好きでした。受験に使える知識を、現地に赴いてわかりやすく伝えてくれました。当時大学受験を控えた高校三年生。17才だった私は、ご飯を食べているときも勉強していましたが、水曜どうでしょうだけは欠かさず毎週見ていました。理由は、勉強になって面白いからです。
先生に、
「この言葉は覚えておくように」
と言われて覚える教科書の無味無臭な面白くなさそうな言葉でも、実際に現地行ってみると、こんなに面白いのかと感じました。やはり、実地学習の力は大きいのです。そして、感動しながら学ぶ。やはり、これが社会科の原点だと思います。
私も、できる限り肌で感じたものを大切にしていきたいと考えるようになりました。
ただ、大切にしていることは、「教師が感動したことを、感動したように話す」のでは、あまり価値がないということです。「教師が感動したことを、子どもが感動できる教材に作り替える」という作業こそが大切だと思っています。
さて、今私が追い続けているネタは、季節風です。文字通り夏と冬で吹く方向が変わる風のことで、日本付近では夏は太平洋からユーラシア大陸に向かって南東から風が吹き、冬はユーラシア大陸から太平洋に向かって北西から風が吹きます。
この風が大きな山や山脈にぶつかり、湿った空気がとどまるため、夏は太平洋側で、冬は日本海側で降水量が多くなります。私は、幸運なことに、職場が八甲田山のふもとにありますので、山にぶつかって津軽地方に出てこられないでいる雲を、夏場に見ることができます。見てわかる通り、雲が山に引っ掛かったようにして、こちらには流れてきません。
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冬場は逆に、山からこちら側に雲が張り出し、大雪を降らせます。本当にこの雪にはまいりました。季節風の影響をもろに感じています。
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こうして学んだことを教材として子どもたちにおろしていければよいと思っています。現在、写真と一緒に八甲田山が見えた日を8月と2月で比較する導入はどうかと考えていますが、それではまだ子供は感動しないと思っています。
一つ一つ、教師が楽しみながら生活することが、よい教材を生み出すきっかけになるかと思っています。
三浦健太朗