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【第501回】山田太郎の3年間振り返り〜表現編〜(2022/07/27)【#山田太郎のさんちゃんねる】文字起こし風要約

出演者:

  • 山田太郎 参議院議員・全国比例 公式サイト Twitter

  • 小山紘一 山田太郎さんの政策担当秘書・弁護士 Twitter

  • 萌生めぐみめぐみ アシスタント・イラストレーター Twitter

今回のさんちゃんねるについて

めぐめぐ:
 みなさんこんばんは山田太郎のさんちゃんねるの時間です。この番組は、表現の自由をめぐる問題をはじめとして、さまざまな政治的な話題について、一緒に考えていこうという目的でお送りしております。

 本日の特集は、山田太郎の3年間振り返り~表現編~です。ぜひともチャンネル登録・いいね・コメント・実況ツイート等をよろしくお願いします。

山田太郎の3年間振り返り〜表現編〜概要

山田さん:
 今日は久しぶりの表現等を含めて、私がこの3年間何をやってきたのかというあたり、その実績を中心に皆さんにお話をしていきたいと思っています。

山田さん:
 表現規制との闘いということで、まず大きく2つのことをやってきました。

 1つ目は結局いつも元凶みたいなになっているんですけれども、男女共同参画基本計画というのがありまして、これ自身は当然尊重されるべきだし、すばらしいことだと思うんですが、その中で表現規制につながるような部分を見直してきました。

 2つ目はこれも大きい、最近は両方とも外圧と言われますが、新サイバー犯罪条約の議論がありまして、これは特にまだ実績が出ているわけではないんですが、一応問題がないように外務省と一緒にやっています。

 どちらも実は大変重たい問題でありまして、対処を間違えるとそのままダイレクトに表現ができなくなるので、引き続き頑張ってやっていきたい。

山田さん:
 表現の自由を守るといっても、海賊版がどんどん出るようでは作者とか表現者は死んじゃいますので、しっかりこの海賊版対策をしなきゃいけないんですが、一方で2020年の著作権法改正、例のダウンロード違法化、最初はやり過ぎていた、これだとスクショもできなくなっちゃうということで、当初はこれに大反対しつつ問題がないように修正してきました。

 後で詳しく説明したいと思いますが、これでリーチサイトとかダウンロード型の漫画海賊版サイトが減少したということで、大変効果が現れたと思っています。

 まだまだ海賊版の問題は解決しないんですが、まず取っかかりとしては非常に大きな改革、著作権法の改正を、私がその責任者、小委員会の事務局長としてやりました。

 2つ目は発信者情報開示制度というのがありまして、結局海賊版を見つけてもその元を絶たなきゃいけない、誰が発信者なのか簡単にはわからないということで省令を改正して、開示情報に電話番号を追加したり、プロバイダー責任制限法を改正して、今まで相手を特定するためには2回裁判等をやらなきゃいけなかったのを、1回で出来るようにしたというのは、大変大きな改正だったと思います。

 3つ目は昨今、これがいろいろな形でつながってきたんですが、外国会社の登記の徹底です。

 今ちょっと別のニュースで流れていますが、GAFAを初めとして幾つかの会社が日本で登記をしない、そうすると、そういう会社の中で問題があっても、法律的にさばくなり手続をとろうとすると、常に海外送達が必要ということになるから、国内の登記を徹底させる。

 違反した場合は過料をつけるということで、多くの会社が国内で登記をするようになった。これはある意味主権の問題でもありまして、日本ではもうネットでやりたい放題というようなところもあったんですが、これについても提言書の中でもしっかり登記を徹底、これは私たちが発案というか、もともとこれは私の公約なんです。

小山さん:
 ネット上の誹謗中傷対策の方でちょっと注目を浴びたり、GAFA規制で注目を浴びたりはしていたんですが、もともとは著作権関連、海賊版問題としてずっと言い続けてきたのが、この外国会社の登記の徹底です。

 ただ山田さんもさっき言った過料ですが安すぎるので、この過料の制裁で、本当に外国会社の登記がなされるかというのは、今我々推移を見守っているところでありまして、何社かを除いて登記をする予定だということを聞いておりますけれども、ちょっとその何社かの対応を見て、もしかしたら追加で必要な措置をとらなくてはならないかもしれない、そういう状況です。

山田さん:
 国会図書館のデジタル化もかなりやりまして、207億円の予算を確保しました。これも私が小委員会の事務局長を勤めているところで提言を書きまして、40人以上の、最後は衆参の議長と会って話をし、2000年までの書物については、これによってデジタル化が進むということです。

 次がデジタル資料利活用のための法整備ということで、著作権法も改正しまして、個人向けは資料送信が出来るようになった。これは新型コロナの影響もすごく大きくて、そもそも図書館に行けませんと。それで図書館同士の公衆送信サービスとか、あるいは図書館資料のメール送信による情報の提供といったことも出来るように法整備をしました。

 それからデジタル化のために、障害者優先調達推進法を使いまして、障害者の人たちでもOCR、文字データをデジタル化するための仕事をしてもらおうということで、障害者施策をすごくやりまして、これも関係各位から大変喜ばれたのでうれしかったです。

山田さん:
 ゲーム・ネット・スマホ規制の問題に関してなんですが、これもまだまだ火種は大きくて、まずネットとかスマホを規制したいというすごく強いものに対して、国会答弁できちっと釘を刺しておいたということ。

 後でも出てきますが、文科省がパンフレットをつくってエビデンスに基づかないネット・ゲーム規制をしようとしていたものを阻止してきましたし、最近ゲーム障害やネット依存があるのではないかと、あたかもWHOがそれを病気と認定したというような報道まで出ているんですが、そのような事実はありません。

 WHOの言っているICD-11というのは、そういうものではないということを、各府省を巻き込んで勉強会の形で政府に厳命させたというのは大きいと思います。

 これは一方で各自治体が香川県等も含めてゲーム規制をしていますので、この辺もしっかり対処していかなきゃいけないんですが、多くの市区町村が香川の状況を見守りながら、子どもたちのためと銘打ってゲームを規制しようとしているという動きがありますので、この辺をどうしていくのか、非常に課題だと思っています。

山田さん:
 いろいろな表現をしているフリーランスの人たち(アニメーター等)の待遇改善、これも私の公約として掲げてきたものであります。

 まずそのフリーランスの定義がないということで、まずフリーランスの定義をして、それからガイドラインをしっかりつくりました。

 本来目指す先の下請法等の改正ですが、なかなか下請法改正というのは非常に重たいので、その手前の下請中小企業振興法というものを改正して、これによってきちっと契約を結ぶであったりだとか、下請法に代わるものとして対応できるようにということでやりました。

 ただ罰則の部分だったりとか、独禁法で問題を強制的に対処できるというぐらい強いものではないので、ちょっとこれだと弱い。私はこれは下請法を見直すことが重要だと思っています。

山田さん:
 もう1つ、この間もテレビで3年目になりましたということで報道がありましたが、2019年7月18日に京アニ事件が起こりました。

 これの税制の優遇をしようということで、MANGA議連を通じて政府に対して申し入れをしています。簡単に言うと、義援金という形で寄付を集めた場合に、その寄付が収入として扱われると税金がかかってしまうので、そうならないようにと。

 これはいろいろな議論がありまして、義援金といっても実際は犯罪によって起こったわけだから、一般の犯罪被害者と比べて京アニを特別扱いするのはおかしいんじゃないかという議論もあったんですが、状況の特殊性等も考えて、災害義援金の適用ということで政府とともに踏み切ったということです。

フリーランス政策

山田さん:
 自民党入ってきて最初はフリーランスの人と言われた、最初は表現よりもフリーランス問題をやっていまして、2020年3月10日、内閣委員会で当時西村担当大臣に、フリーランスの定義はどうなっているのということを聞きました。

 実はフリーランスの定義というのはすごくたくさんあって、内閣府だったり中小企業庁だったりで全然定義が違う。フリーランス対策しようと思ってもそもそも定義していなかったら出来ないし、フリーランスでどんな問題が起こっているのかということも、内閣官房に対して調査を要請しました。

山田さん:
 簡単に言うと契約書が結ばれていないとか、書面が交付されていないとか、お金がちゃんと支払われないとか、仕事が始まってから減額されたとか、いろいろな問題が起こっていました。

山田さん:
 定義が各府省庁で全然違っていて、これじゃフリーランスに対して補助とか対応しようとすると、もともとの予算も違っちゃいますから、一番左側の内閣官房による定義というのを位置づけました。

山田さん:
 それでフリーランスに関しては実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者ということになりまして、これを元にさまざまなフリーランス施策ということがやっと始まったということなんです。

山田さん:
 当初、本当は下請法の見直しというのをやりたかったんですが、すぐにはできないと。まず資本金要件で1,000万円以下は下請法対象じゃない、下請法の対象になれば、例えばきちっと契約書を結んでいないとか、仕事を受けて不利な状況になることが明らかである場合には、直ちに強制力を持って対処ができる。

山田さん:
 そういう問題があったので、下請中小企業振興法というのがありますので、これを改正して対象を広げることによって、何とかまず対応できるようにということをやりました。

 何が変わったかというと、何かを作っている対象物が取引の間にないとこの法律の対象にならなかったのを、何かで労力を提供している場合にも当てはまるというふうに解釈を変更したんですが、法的強制力がないという話なので、やはり下請法をしっかりやらなきゃいけないということです。

山田さん:
 フリーランス労働法制としてはいろいろあるんですが、まず働いている人がどう守られるか、2つあります。労働契約と請負契約ということで、請負契約はまさにフリーランス、これは雇われているわけじゃないんですけれども、1つ1つの仕事に対して個別の契約を結んで働くのが個人事業であり、請負型のフリーランスということなんです。

 発注している側の会社が資本金1,000万超であれば下請法でフリーランスも保護されますし、あるいは誰かに雇われているんであれば、当然労働基準法等で守られるんですが、穴がありまして、フリーランスでかつ発注している側が資本金1,000万円以下の場合は保護されない。

山田さん:
 そのケースが非常に多いということなんです。これは東京のアニメ制作の場合ですが、7割がフリーランスまたは自営業、そして会社の方も3分の2が1,000万円以下という状態で、わざとそういうふうにしているのではないかと。

山田さん:
 例えば売り上げが120億もあるのに資本金1,000万円とか、従業員が120人以上もいるのに資本金1,000万とか、わざと下請法を回避するために資本金を1,000万円以下にしているのではないか。

 この辺は資本金と関係なく、例えば売り上げが5億円以上とか、従業員が50人以上とか、そういう基準でやってもいいじゃないかということで、結構この下請法を今でも戦っています。

小山さん:
 この資本金要件というのは、もともと公正取引委員会などが言うには、優越的地位を判断する外形的な基準なのでこれを使っていますと。

 ただ上の図を見てもらってわかるように、売り上げとか従業員数の方が実質的に優越的地位を考えるに当たっては、よっぽどいい基準なんじゃないですかということで、山田さんの国会の質疑などによって、この形式的な幾らでも好き勝手移動させられる資本金要件をやめませんかというのはずっと言っていまして、なかなか公取も折れないというところではございます。

山田さん:
 この問題についてはずっとやっていますので、引き続き頑張っていきたいと思いますが、その前段になる下請中小企業振興法の改正等については何とか持ち込めましたので、1つの実績としてよかったと思います。

著作権法改正(海賊版対策)

山田さん:
 著作権法改正なんですが、これは自民党に入ってくる前からずっとやってきました。2019年2月25日にスクショも含めて刑事罰化するという法案が出てきてこれは大変だと大騒ぎになりまして、3月13日、僕が自民党に公認されたのが3月1日で公認されて間もなく、まだバッジはつけていない中で暴れました。

 結果としては法案見送りということをさせたんですけど、いや大変でした。これは当時安倍総理も実は動いて頂いた案件でして、この話総務会の手前まで行っちゃってたんです。

 まず部会というのがあって、その次政務調査会があって、その後自民党の最終意思決定機関である総務会で党議拘束がかかる直前まで行ったのをひっくり返したんですが、またすぐ通そうとしてくる。それを通してきた大物議員たちのプライドみたいなものもありますし、そうなってくると本当のトップとやらざるを得ない。

 もしこれが通ってしまったら、マンガ・アニメ・ゲームばかりじゃなくて、日本の文化は大混乱するよということで、当時の首相補佐官を経由して安倍総理に届けて、官邸で検討して頂いて、もう一度見直しという形まで持ち込んだ。もう大変政治力を使った戦いがこのとき起こったということです。

山田さん:
 これは実は赤松さんとも相当一緒に戦った案件でありまして、赤松さんの方は権利者である漫画家等を集めてもらって、何でこんな法案になったかというと、勝手にスクショ撮られて使われるのはおかしいというような内容だったんですけれども、漫画家を初めとして権利者はそんなことを求めていませんと訴えてもらった。

山田さん:
 2019年の通常国会で見送りになったために、2020年の通常国会で通すということになって、私はこれに対して大反対をしたんだから、あなたが責任をとってしっかりしたものをつくれということになり、私が知財と著作権分野の自民党内の責任者、この小委員会の事務局長という形になりました。

山田さん:
 著作権に関しては全て私のところでやるということで、小山さんが担当だったので大変だったと思いますけれども、2020年に提出するための提言を2019年12月4日にまとめて政府の方に提出しました。

山田さん:
 政府はこれを受けて閣議決定をして、2020年の通常国会でこの著作権法改正が成立しました。衆参で共産党を含む全党が賛成したということで、これは本当に感慨深かったです。

 著作権法というのは強い法律の一つだから、これは自然法で誰でも影響を受けちゃうわけですよ。へのへのもへじを真似ても著作権法違反になる可能性があるぐらい、しかも刑事罰がついていますから。

 これは坂井さんが作ったんですけど、いわゆる10段階段と言われる、よく見てもらうと、著作権法上の著作物で、ダウンロードした場合で、私的利用をしていて、違法にアップされたもので、正規版が有償のもので、軽微じゃなくて、継続または反復して、違法にアップされものだと知りながら、故意にダウンロードをして、特別な事情もないにも関わらず、というのが違法で、そ例外はセーフ。

 ここまでいろいろ条件を付けておけば、この法律によって何かちょっとしたことで違反にならないようにしたんです。この階段図が非常に受けけまして、わかりやすいと。

山田さん:
 そして海賊版対策だけやっていたわけじゃなくて、デジタルコンテンツの利活用ですとか、国会のDXなどを担当していきましたが、2のインターネット上の海賊版対策についての2行目『日本において事業を行う海外のプロバイダに対する外国会社の登記の徹底』とありますが、これが例のGAFA等を含めて日本にきちっと登記をしなければいけないということに、実はつながっていますので、これはうちの事務所の実績です。

小山さん:
 表現というラベリングでやれるものかなと思っていた時期もあるんですが、表現と相当絡むのが著作権法して、例えば今回の侮辱罪の改正で懲役が付いただけで大騒ぎ、名誉毀損も懲役3年で大騒ぎになったんですが、スクショ違法化は下手したら懲役10年以下なので、侮辱罪とか名誉毀損罪とはわけが違う。

 もちろん親告罪なんですが、これは下手したら本当にネット上の自由が大きく萎縮するものを、本当の海賊版サイト、丸ごとコピーするみたいな話以外は、罰則の適用をなくしたというところはかなり大事だったんだなと今しみじみと思っております。

 そういう著作権によって、ネット上の自由や表現の自由がなくなるような、変な方向に行かないように、山田さんと一緒に事務所一同頑張っているということを、少しでも皆様に御理解いただければ幸いです。

 今のネット社会を考えれば、いわば侵害コンテンツだって本当に身の回りに溢れていて、ただそれで実質的に権利者がそこまで経済的な被害を受けているかというと、受けていないものが多いはずなんですけれども、著作権はその辺あんまり考慮せずに、0か1で良い悪いって決める部分もあるので、本当に怖かったと思います。

山田さん:
 表現の自由と簡単に言うんですが、もちろん今の時代、著作権以外でも表現の自由は男女共同参画や新サイバー犯罪条約みたいなものもあるんだけれども、著作権との関係があって、表現の自由を守っていくためには、実は慎重にやらなきゃいけないのだということを、ぜひ皆さんに理解して頂きたいと思います。

 それからもう1つは4行目の『日本の捜査機関が効果的な国際連携により主体的に捜査を行うことができる環境の整備』というのは、サイバー局というのを作りました。

 サイバーの問題というのは専門家がいないと警察としてやれない、いわゆる海賊版とかネットにおける犯罪って、各都道府県ごとの警察、所轄の普通の警察では対応できない。だから警察庁の中にサイバー捜査ができる部署をつくって、そこがやることになり、かつ国際的な案件に関しては、日本政府としてしっかり対処する。

 警察庁の中に国際的にサイバーに関する犯罪に対応できる部署をつくるということは、これも公約に書いてて、そして出来た。すごいよね、何か公約実現率高いと思わない?

小山さん:
 基本的に公約に掲げられていることを中心に山田さんは活動しています。公約していないことも含めて、いろいろ精力的にやっているんですが、やはり国会議員になるときに目的意識がはっきりしている議員であれば、公約重視で活動を進めると思いますので、山田さんとか赤松さんの選挙のように、本当に政策をひたすら訴えて受かる議員というのが今後増えれば、似たような議員もっと出るんじゃないかなと個人的には思っています。

山田さん:
 知財調査会でこういう文書でまとめ上げたからこそ、これが法律となって実現するんだけれども、この文書は坂井さんや小山さんが一生懸命、日々まとめているスタッフがいるからこそ成り立つんですね。うちの事務所のもう1つの特徴は、やはり文章を書ける。

 結構文書を書けない秘書は多い、ほとんど選挙のことしかやっていない人が多いんです。何にも政策を立てていない事務所はいっぱいあります。

小山さん:
 私も弁護士として政策秘書になっているんですけれども、その弁護士の政策担当秘書の経験者の集まりとかで、いや政策だとか携わったことがない、ずっとパーティー券売ってるという弁護士の政策秘書がいたり、やはり与党になっちゃうと官僚の人が相当協力的なので、何でもやってくれたりもします頼めば。

 それは官僚にとってもいいことで、特に自民党の提言を書く責任者などが官僚にそれを書かせるということは、官僚からすると余計なことをされなくて済むので、自分でコントロールできることになっちゃう。

 なので結構与党議員の秘書は、全く政策をやらないという事務所もかなり多いとは聞いていますので、それと比べるとうちはもう全部自前で政策をやる、山田さんと担当の秘書で全部やってます。

国会図書館デジタル化

山田さん:
 これもずっと言われていたのに、誰もやらなかったんですよね、国立国会図書館にある本がデジタル化されていなかった。私もデジタル大臣政務官やっていますけれど、何がデジタルだと言われかねない。

 予算が全然なくてデジタル化できませんと、できたとしてもイメージデータでしかとっていませんでしたというのを、2000年までのものを5年間総額207億円の予算をつけて全てデジタル化することになった。

山田さん:
 しかもOCRで検索して読めるようにして、さらに利活用できるように、絶版等資料のインターネット送信ができるように、それから図書館等による図書館資料のメール送信等ができるということで、この絶版資料のインターネット送信に関しては記事になりまして、大変多くの人に喜んでもらって、評価高かったんですけれども、それをOCRする過程で、障がい者の人にも一緒に仕事してもらおうよということで、障害者優先調達推進を使ったりしつつ、最後は財務省、当時の麻生財務大臣と掛け合ったり、いろいろとこれも結構大変だったんですが、今となっては実現したので感慨深いです。

山田さん:
 2021年5月に公衆送信を緩和するということで、インターネット上でも公衆送信を可能にする、著作権法の改正も私が取り組みました。また改めて補正予算で47億円をとりつつ、2022年5月にデジタル化済みの資料のうち、絶版等で入手困難なものについて閲覧できるサービスが始まったということです。

山田さん:
 2020年時点では毎年2万点ぐらいしかデジタル化能力がなかった、予算として。だけど毎年43万点の納本がある、だからほとんどデジタル化されないなかった、しかもOCRができる状態にはありませんでした。

山田さん:
 あと今後は電子書籍というものもあるから、いわゆる絶版という定義がなくなっちゃう、民業圧迫するんじゃないかというリスクが高いので、ちょっとこの辺の整理をする必要があるし、出版社と著作者の間との利益相反にならないように、しっかり整備をしなきゃいけないということで、いろいろ宿題・課題は残っています。

インターネット上の誹謗中傷対策

山田さん:
 これも大変大きな問題になりました。木村花さんが亡くなったというようなことをきっかけとして、世論が大きく、インターネット上の誹謗中傷をやめさせなければならない。

 一方でこれは表現の自由とも大変かかわるのは、匿名表現の自由を無くそうとか、誹謗中傷があるなら全部ブロッキングしちゃえみたいな、かなり乱暴な議論もありました。

 匿名表現はおかしいと、政治家に対していろいろ言ってくる人は匿名で、こっちは実名でやってるからフェアじゃないと、こういう議論もありまして、結構匿名表現が危ない状態になっていましたので頑張りました。

 選挙だって実名で投票しないよね、やはり匿名でなければ表現できないこともすごくたくさんあるので、そこは守っていかなければいけないんだとでかなり戦ったところ。

山田さん:
 一方で表現されたものに対して、表現は自由だけれども、やはりその表現されたもので人が傷つけば、それは責任も発生するのだということでバランスはとらなければいけないから、誹謗中傷事案に関しては開示請求がある程度容易できるということでこれの改正をやりました。

 この改正は二段構えになっていて、一つは相手が特定しやすくて裁判に持ち込みやすくする。

 そしてプロバイダー責任制限法、これはプロバイダーが責任をとらなくていいように、プロバイダーというのはネット上の道路を提供している通信会社みたいなもので、その上を何が通ったかは関係ありませんということで、そういう名前がついているんだけれども、この中で情報を開示する場合に二段構えで開示していたものを、一回で開示できるようにということ。

山田さん:
 もう一つは誹謗中傷を行った場合の侮辱罪とか、名誉毀損罪の問題、特に侮辱罪が法定刑として低いんじゃないかということで、罰則を高めたということであります。

 この罰則を高めるということが、表現の規制につながるのではないかという議論もありましたが、要件は別に変わらない、何が有罪であり無罪であるかというのは変わらない、判断として。

 私が狙っていたのは公訴時効なんです、今ままでは公訴時効が1年だったので、相手を特定して裁判に持ち込んでいくとなると1年では足りない、警察も1年しかないと取り上げないケースもあるということで、今回公訴時効を3年にしたということも大変大きかったと思います。

 これも2年を目途として、もし表現の自由に関して影響が甚大であれば、見直しをしようという項目をつけましたので、これの適用をきちっと見守った上で、必要であれば改めて改正を行うということで注視して見ておこうと思っています。

 よく表現の自由と言うと、表現の自由は一方的に守るべき、表現規制は全て反対というふうなラディカルにいきがちなんだけれども、大切なのは誹謗中傷を何とかしなければいけませんとか、海賊版を何とかしなきゃいけませんといったことは、もともと表現の自由とは相性が悪い。

 ぶっちゃけ極端なこと言うと、表現の自由を無くしちゃったら誹謗中傷対策も海賊版対策も簡単なんですけれども、どこに落としどころをつくって、表現の自由を守っていくかというのはすごく難しい。

 だから僕は表現の自由を守ると言っても、全て反対せずにこいつ規制側に回ったとよく言われがちなんですが、誹謗中傷や海賊版退治を理由に表現を規制するのは良くない。

 そこでさっきのように十段階段を作ってみたり、誹謗中傷に関しても二段構えでプロバイダー責任制限法の改正と侮辱罪の厳罰化は、もし運用して問題があれば、見直しも図るということでバランスをとったり、そういうことが重要なんだと思います。

 表現の自由の問題は非常に感情的になりやすい、その表現は好きだとか嫌いだとか、こんな表現は規制しなきゃいけないというような議論になりやすいところなので、要は表現の自由を議論するということは、誰かにとって嫌な表現だから起こるという中で、どうつき合っていくかというのは非常に難しいということだと思います。

ゲーム規制問題

山田さん:
 これは2020年3月に文科省が『行動嗜癖を知っていますか?』ということで、なぜかゲームの行動嗜癖はいけないものだと、しかもゲーム障害になるというようなことが記載されていて、これに関してはおかしいじゃないかということで、右側のものに変えさせました。

山田さん:
 青少年インターネット環境整備に関する検討会の中でも、ゲーム障害に対する記述があるので、これは国として認めているわけじゃないから削除させたり。

山田さん:
 もっとも大きいのは子供・若者育成支援推進大綱の中で、やはりネットゲームに対して、ネット依存とかと書いてあるのでちょっと待てと、ネット依存の定義は日本は出来てないよねということでこれも削除させたり。

山田さん:
 国会の中でも内閣委員会で、ゲーム依存症に関してWHOのICD-11はゲーム依存という疾病・病気としたわけじゃないとの正式見解を取っています。

 これは非常に大きな政府解釈になりまして、統計法に基づくものであって、公的統計において使用しているが、和訳等はこれからすると。

山田さん:
 もう1つ2021年3月16日の内閣委員会で、スマホ依存というものに関して、ネット依存とかスマホ依存の定義があるのかということを聞いています。

 それに対する政府の答弁は、ネット依存やスマホ依存については、個別に定義する知見は承知していない。現時点でゲーム・ネット・スマホ依存について、治療や予防に関する科学的根拠、科学的知見は承知してないということでした。

 ただ二次障害としてそこに陥った、いろいろな精神疾患等に関してはもちろん対処するけれども、ゲームやネットやスマホが原因で、それをやったから病気になったということは、厚労省は認めていないということで、これは大変大きい。

山田さん:
 その後ゲーム障害勉強会を、これも赤松さんと一緒にやってきまして、もうゲーム障害が病気であるという言いまわしは不適当であるということを、厚労省も文科省も警察庁も全部参加して、官僚としてもこの内容を把握しているということなんです。

 いろいろなスクリーニングテストとか調査結果があるけど、それは単なる疑いであって、政府がそれを持って動くなよということについても、しっかりと議論してきたということで、この勉強会は5回やっています。

コロナ禍のイベント支援

山田さん:
 これも今第7派が大変なことになるんじゃないかということで、C100を何とか実現するべく、あんまりまだ言えないところも多いんですけれども、動いています。

男女共同参画基本計画

山田さん:
 男女共同参画については、かなり文章が危なかった、これはそのまま放置すると、これが政府の決定として表現規制にダイレクトにつながります。

 ネットメディアに関する『不適切な性・暴力表現』を防止するとなると、これはマンガ・アニメ・ゲームが全部これにかかっちゃうところを『違法な性・暴力表現』という形で変えたりとか。

山田さん:
 いろいろなメディアで『女性の人権を尊重した表現の推進』というのを、『表現の自由を十分尊重しながら、実在する女性の人権』に変更、でないとマンガ・アニメ・ゲームも入ってしいますので。

警察庁サイバー局設立

クレジットカード規制問題

山田さん:
 クレジットカード規制の問題がDMM等でまた出ていきます。これは何年間かやってはいるんですが、非常に難しい問題。もし決済ができなくなれば、売買ができなくなってしまうことになりますので、しっかり対処・対応をしていきたいと思っています。

3年間振り返り(表現編まとめ)

山田さん:
 この3年間を振り返ると2019年7月に当選してから1年間ぐらいは知財とか著作権とか結構忙しくて、次の2020年~2021年にかけてはやっぱりコロナ禍ですね。

 いろんな問題があって、やはりフリーランスの人、それからコミケ等の即売会が中止されていく中で、表現をしている人たちのプラットフォーム・環境が、非常に厳しい状態を何とかしないといけないということが課題でした。

 2022年にかけての1年間は、デジタル庁とこども庁がすごく忙しくて、もちろん表現の自由に関しても、新サイバー犯罪条約の問題だったり、やたら昨今は表現が規制するような請願が出ています。

 去年の衆議院選挙が1つ典型的で、ジェンダーの議論が盛り上がることによって、非実在児童みたいな議論がまた出てきたりしていて、結構表現的にはすごくリスクの高い年になりました。

 そんな大きな流れがある中で頑張ってやってきましたが、忙しくさせていただいているのも、皆さんからの支持があったからこそ、表現の自由も含めて党内でも大きな力を持って自由にできた。

 まだ自民党1回生としては、これだけの著作権とかデジタルといった仕事を責任者として出来たということは大変感謝していますし、本当に皆さんの力を貸していただいている賜物だと思っておりますので、皆さんに公約したことを、1つずつこうやって実現した、あるいはまだ実現できていないことも、きちっと発表する。

 私は全部浮動票で、皆さんの審判によってこのバッジをつけていますので、きちっと皆さんに対しては定期的にこういう機会を提供してお話ししていきたいと思っております。

小山さん:
 山田さんや赤松さんに票を入れていただいたのはもちろん、一番大きいのは皆さんからの応援だと思っておりますし、普段のTwitter等での応援はもちろん、pixivFANBOXやDiscord等での応援も本当に、山田事務所一同感謝しております。

 今後ともいろいろと、こういった報告をしていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。

山田さん:
 ということで今日はこれぐらいにしたいと思います。どうもありがとうございました。




 みなさん、今日のさんちゃんねるはいかがでしたでしょうか、ぜひともチャンネル登録・いいね・コメント、感想などを「#山田太郎のさんちゃんねる」を付けてツイッターに投稿をよろしくお願いいたします。



虹杜コメント:
 今回の文字起こしは以上です。今回も文字に起こす過程で大幅に要約・カットした部分があります。特に終盤は番組の方でも飛ばしまくりだった部分とかはもう資料見て頂くのが早いと思って文字は起こしていなかったりしますので、しっかり内容を確認したい方は是非動画の方をご覧下さいませ。

 こちらの文字起こしテキストは自由にTwitter等で切り抜いて拡散して頂いてかまいません。ここまで読んで頂きありがとうございました、もしよろしければスキを押していただけるととてもうれしいです。

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