小説のアイデアをチェックする方法
小説を書き始める前に、まず数行のアイデアを出すと思います。
最初のアイデアが悪いと、どれだけ上手く書けても、多くの人に読まれる作品にはなりにくいです。
今回は最初のアイデアをチェックする方法をご紹介します。
アイデアをチェックする
最初のアイデアというのは、
○○が××して△△し、□□する話
といった、ある程度の展開を含んだ3〜5行くらいの文章です。
最初のアイデアの良し悪しで、読まれるかどうか、売れるかどうかはほぼ決まってしまいます。
ですから、本当のことを言えば、執筆作業はそれほど重要ではありません。
上手く書いても、下手に書いても、結果にはほぼ影響しないからです。
ところで、アイデアをチェックするのは簡単です。
たいていの場合、上手くいく作品には、
多くの人が欲しがるよくある要素
今までなかった新しい要素
の2つが含まれています。
ですから、アイデアの良し悪しも、この2つをチェックすればいいだけです。
読者の欲望を満たしているか?
新しい要素を入れているか?
それぞれ簡単に見ていきましょう。
1.読者の欲望を満たす
1つ目は、読者の欲望を満たしているかチェックすることです。
これは基本的な要件なので、必ずチェックしておきたい項目です。
何度か同じことを書いていますが、読者は自分の欲望を満たすために本を読んでいます。
欲望にはいろいろありますが、簡単なものには以下のようなものがあるでしょう。
知りたい、わかりたい
認められたい、褒められたい
癒やされたい、安心したい
冒険したい、活躍したい
感動したい、興奮したい
想定している読者が、どんな欲望を満たすために本を読んでいるのか考えてみましょう。
たとえば、最近のライトエンタメ作品では、
認められたい
褒められたい
といった欲望を満たさない限り、うまくいかないようです。
最初のアイデアに、想定する読者の欲望を満たす展開が含まれていますか?
たとえば、「認められたい」欲望を満たすには、大活躍して何らかの承認を得る、大勢に褒められる、意中の人に認められる、といった展開が必要になります。
含まれていないなら、アイデアを見直しましょう。
そのまま書き始めても、おそらく、多くの人に読まれる作品にはなりません。
2.新しい要素を入れる
2つ目は、新しい要素が入っているかチェックすることです。
多くの人に読まれる作品や、売れる作品には、新しい要素が必ず含まれています。
新しい要素とは何かというと、
新しいワード、新しいフレーズ
新しい固有名詞
新しい欲望の提案
などのことです。
簡単なのは新しいワードを入れることでしょう。
既存作に使われていないワードを使えば、それだけで訴求力が高まります。
要するに、読者の興味を引けるのですね。
手軽なところでは、
珍しい職種名
新しい能力名
奇妙な造語
などを入れてみるのもいいかもしれません。
ただ、新規性は諸刃の剣であり、新しすぎたり、珍しすぎたりすると、読者にとっては意味がわからないものになるので、かえって手を出しにくい作品になります。
新しさとわかりやすさは、トレードオフの関係にあることを知っておきましょう。
新しすぎるものは → わかりにくい
すぐにわかるものは → 新しくない
ですから、新規性を考える場合は、新しすぎないことを念頭に置くといいです。
読者は予想できない作品に手を出しません。
読者がなんとなく予想できる範囲の新規性を目指すといいでしょう。
今回のまとめ
「小説のアイデアをチェックする方法」でした。
最初のアイデアで結果がほぼ決まる
執筆作業はそれほど重要ではない良いアイデアかどうかは以下の2つをチェックする
読者の欲望を満たしているか?
新しい要素が入っているか?
想定読者の欲望を満たす展開を入れる
想定する読者ごとに欲望は異なる既存作にはなかった新しいワードやフレーズを入れる
新規性は諸刃の剣なので、読者の予想できる新規性を目指す
欲望と新規性では、欲望の方が重要度は高いです。
欲望を満たせば、新規性がなくても読まれる作品になりますが、欲望を満たさずに新規性だけあっても、誰にも読まれません。
その点は注意するといいでしょう。
それではまたくまー。
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