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アイデアに詰まったら真っ先にすること

私はアイデアを出すのが苦手な方なのですが、最近ちょっとだけコツがわかってきました。

今回はアイデアに詰まったときに試すことをご紹介します。


アイデアに詰まったら

「いくら考えてもアイデアが出ない……」

いままで何度もこういう経験をしてきました。

アイデアは時間を掛ければ出るわけではありませんから、一日中考えても出ないときは出ません。

アイデア出しはスケジュールが組みにくい作業の最たるものでしょうね。


さて、アイデアが出ないときは常にこう考えるといいです。

  • 答えが出ないのは、問いが間違っているから


脳への質問を間違えているので、出てきた回答も間違っているということです。

ですから、アイデアが出ないときに真っ先にできることは、

  • 問いを変える

ということになります。


問いで答えが変わる

脳をブラックボックスだと捉えて、自分から切り離して考えると見通しがよくなります。

脳に入力をすると、何らかの出力が返ってきます。

入力が質問で、出力が回答ですね。

入力すると出力されるだけ


脳内に答えそのものはありませんが、答えに繋がりそうな情報の断片はたくさん入っています。

単純に言うと、「アイデアを出す」とは、その繋がりを見いだすことです。


「見いだす」というより、脳に「見いださせる」「発見させる」と捉えるといいでしょう。

脳内で何が行われているのか理解する必要はありません。

「自分が脳という装置に命令を出している」というイメージで考えるといいです。


ところで、脳を働かせるためにできることは1つだけです。

それが質問(入力)ですね。

脳は単に、入力に応じて何かを出力する機械です。

ですから、質問(入力)を調整することだけが、良い答え(出力)を得るためにできるたった1つのことなのです。


脳におおざっぱな質問をすれば、おおざっぱな回答が返り、緻密な質問をすれば緻密な回答が返ってきます。

つまり、質問に応じて、回答の質が変わるのです。

ですから、出力を変えたいなら、入力を変えるしかありません。

というより、それしか私たちにできることはないと理解しましょう。
(情報を増やすことはできますが)


質問の変え方

さて、良い回答を得るには質問を変えるしかないとわかったと思います。

では、質問をどう変えればいいでしょうか?

以下の3軸で考えるのが簡単です。

  1. 浅い ←→ 深い

  2. 狭い ←→ 広い

  3. 過去 ←→ 未来


最初に言っておくと、深い質問の方がいいとか、狭い質問がいいとか、そういうことではありません。

質問に良し悪しがあるのではなく、質問を変えることが重要です。

深い質問をして良い答えが得られないなら浅くしてみる、狭い質問をしてうまくいかないなら広くしてみる、と質問を変えると、得られる回答も変わるということです。


では、それぞれ簡単に見ていきましょう。


1.浅い・深い

1つ目は「浅い」と「深い」の軸です。

表面的な質問と、深掘りした質問ですね。

たとえば、こんな感じでしょうか。

  • 表面的な質問

    • 「虐待をテーマにしてみよう」

  • 深掘りした質問

    • 「虐待する側にも何らかの理由があるはず。虐待する側の心の闇を浮き彫りにする小説はどうだろう」


深く考えれば良いアイデアが出るというわけではないようです。

深掘りして考えすぎの人は、意識的にもうちょっと浅めにすると、するっとアイデアが出ることがあります。


2.狭い・広い

2つ目は「狭い」と「広い」の軸。

ピンポイントの質問と、おおざっぱな質問です。

たとえばこんな感じでしょう。

  • ピンポイントの質問

    • 「タクシー運転手の話はどうかな?」

  • おおざっぱな質問

    • 「乗り物に関する話にしよう。何があるだろう?」


広くする簡単な方法は、カテゴリを上に登ることです。

上に登れば登るほど、裾野は広くなります。

カテゴリを上に登ると裾野は広くなる


3.過去・未来

3つ目は「過去」「未来」の時間軸です。

  • 過去に関する質問

    • 「このヒット作の良い部分を分析して使おう」

  • 未来に関する質問

    • 「この作品に登場する要素の将来像を考えるとどうなるだろう?」


分析とは、過去のデータに対して可能になる操作です。

ですから分析志向の人は、考えが過去に傾きがちです。

一方、何かの未来を推測して、作品に適用する方法もあります。

たとえばミステリを考えるとして、最先端の技術のもう少し先の技術があれば可能になる犯罪があるかもしれません。


3軸で問いを変える

以上のように3つくらいの軸を知っていると、質問を変えるのが簡単になります。

無理やり1つにまとめると、こんな感じです。

質問の3軸


30分くらい考えても何も出ないなら、質問を変えてみましょう。

浅い質問だったら深く、広い質問だったら狭く、と逆の性質の質問に変えてみると効果的です。


アイデア出しを何度もやっているなら、自分がしがちな質問の性質もわかっていると思います。

たとえば私なら、

  • 深くて + 狭くて + 過去

の質問を脳にしがちです。

ですから、アイデア出しに詰まったら、意識的に

  • 浅くて + 広くて + 未来

の質問に変えてみるといいわけです。


脳にはすでにたくさんの情報が入っています。

ですから、おそらく、良い答えの材料も揃っているはずです。

良い答えが出ないなら、ぐずぐず考えていないで、すぐに質問を調整しましょう。

質問を変えると、ようやく脳は「あ、こっちの方向からアプローチしたのか。それならこういう答えがあるよ」と答えを出してくるのです。

脳を上手くつかって、一緒に良いアイデアを出していきましょう。


今回のまとめ

「アイデアに詰まったら真っ先にすること」でした。

  1. アイデアが出ないなら、問いが間違っている

  2. 問いを変えよう

  3. 脳を「質問すると回答する機械」だと捉える

  4. 質問を調整することだけが、回答の質を変える方法

  5. 質問の性質を3つの軸で変える

    1. 浅い・深い

    2. 狭い・広い

    3. 過去・未来

  6. いつも同じ性質の質問をしがち
    すると、同じような回答しか返ってこない

  7. 意識的にいつもとは違う質問を脳にする
    すると、ようやく別の回答を返してくる

上にも書きましたが、自分から脳を切り離して考えると理解しやすくなります。

ぜひ試してみてください。

それではまたべあー。

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