人件費削減で収支を改善する怖さ【コトバビタミン】第114回
色んな企業が課題としている収支のバランス。
その改善を図る場合、分かりやすく着目される部分が人件費ではないだろうか。
収入がある程度一定の場合、人件費を削減することで、決算の際の粗利が増える。
一見、数字上では一時的な改善が見られる状態になるが、人の数や人にかける単価を削っていくことで、顧客満足度や社員のモチベーションダウンが起こり、事業としては縮小の一途を辿ることになりそうである。
状況によっては、一旦の立て直しを図るために人件費削減を必要とする場合もあり、人件費が適正であるかを見直すことも検討する必要があるだろう。
しかし、人件費を削ることにはやはり大きなリスクを伴う。
顧客満足度や社員幸福度を上げつつ、事業を拡大していく流れを作るには、理想的な形として、人件費削減ではなく、新たな取り組みや現在あるものの仕組みを見直すことなどで、収入を増やしていくことが必要である。
またこのような流れができることで、社員のモチベーションも高まり、社員や顧客からの信頼度も高まるであろう。
要するに、企業として内外部に常に成長を続けている姿を見せることが、経営の成功につながるのである。
もし判断を迫られ迷ったときには、もう一度向き合ってみて欲しい。
なぜその企業が起こったのか。
その企業の理念は何なのか。
その企業の役割は何なのか。
あなたはこの事業を通して何がしたいのか。
きっと答えが見つかるはずである。
これはあくまで一個人の見解なので、ご参考まで。