価値観がぶっ壊れる都市PARIS
日本大好き勢やフランス人嫌い勢と戦う気はさらさらないのだが、スルーするのはちょっともったいないくらい、素敵な街。
パリのイメージっていったらお洒落で、お高くとまっていて、くいしんぼで、美人が多いとかそんなだと思う。イケメンも観賞できるレベルの彫刻予備軍みたいなのがいっぱいいる。
少し知ればなんとなく知っている知識の半分くらいはニュアンスが変わってくるんじゃないな。一番私の心に残っているのは、ご高齢マダムやムシューの笑顔。彼等は笑顔を安売りしたりはしないけど、元気とかキラキラとか、そんな言葉で表したくなるような、明るい笑顔が多い街。
よく笑ってよくしゃべってよくサボって言い訳して、バカンスに全力投球してる彼等はなんとも爽快で、自分をもっていて、媚びないのだ。理由は哲学的な思考を早くから学ぶ所にもあるだろうけど、お喋りが面白い。
突然だけど、フランスの田舎に美容室なんて無くて、美容室は高いか、パッツンのボブからロングを延々繰り返す事を前提とした店しかなかった。今もそんなに変わらないと思う。美容室のある駅まで行くには更に交通費も必要になるとなっては、たかがカットにちょっと現実的じゃない金額がかかる。そこで聞いた話を素直に取り入れた我々はセルフカットデビューをしたのだった。「この辺の人はそんなもん」と言うのが本当かどうかは解らないけど、髪がめっちゃ伸びる私としては予約の手間や通う手間、待つ手間、かかる費用なんかも全部なくなるので、まぁまぁ得意みたいだし、もういいか美容院と思ったのだけども。
これだよね。日本ではそうはいかない。「まぁいいか」と言える国ではないから。実は自分で切ってても、大抵の人は千円カットとか言って誤魔化すんじゃないかな。
皆が生きやすさの為に“普通”に縛られる事は構わないけど、その“生きやすさ”がかかる主語の大体は経済社会にかかっていて、個人の生きやすさとはどんどんかけ離れていっている。
少しだけ話をずらすけど、人口密度が低い、広い土地をもつ海外の小学校ではストレスがたまりにくく苛めも少ないという記事を読んだ事がある。
メディアに煽動されて窮屈な流行に縛られて、“普通”に心を閉じ込められて、同じことしてる。仕事は仕方ない。けど趣味までがどこかで見たコピペのようでは、きっともはや囚人のような境地なのだろうなと思ってしまう。
寝ること、食べること、動くこと、換気すること、自然や社会と関わること、営みとしての働く事をならべてから、キラキラした笑顔をスキルスロットから外しちゃならないと思うのさ。
人生は薔薇色とかシラフ思ってる人達が、みんな金持ちとかでは無かった。むしろお金無さそうな老婦人が明るいからなんともどうしようもなく憧れるのだ。
豊かさとはなんだ?と言う問いに対する私の答えは、余裕を持って生きること。サボれって事じゃなくて、少しずつレベリングして、余裕でできる範囲を増やしていくの。
投網漁みたいな頭弱い広告やセールストークは視界にいれるのも不快。そんな私はきっと心がまずしくないので。
まだこの仕組みは解りません。マイペースに活動していきます^^