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午後3時
1週間 過ぎました
2時がくると落ち着かなくなり
3時になると胸がキューッと締め付けられた
元気ださなくちゃ
頭では分かってる
けど、同じ痛みが2時から3時に蘇ってくるの
あんなに苦しませてしまった
あの1時間の苦しみを、私はどうにもしてあげられなかった
抱きしめたハナコが全身で苦しんでいるのに
何もできなかった
「頑張ったね もういいよ ありがとう」
そればかり繰り返して言っていた
それしかできなかった
「ありがとう」しか 言えなかった
9年間で3回
私は、この9年間で3回 腕の中で見送った
20年近く介護してきた母
17歳のロイ
そして 14歳3ヶ月のハナコ
いつもその時は一人だった
この時計だけが、かすかな音を立てながらあった
静かに眠るように呼吸が消えていった母
最後に私の指を思いっきり噛んで旅立ったロイ
もがき苦しみながら腕のなかで重くなったハナコ
すべてに後悔が山のようにある
けど、その時その時一生懸命にやってきたはず
それなのに、悔やむことはあふれてくる
何年かぶりに昨夜 母が夢にでてきた
笑っていた
軽やかだった
まるで、天使のような感じだった
母がハナコを迎えにきてくれたんだろうか
一緒にいるから、心配しないで
とでも伝えにきてくれたんだろうか
一人じゃない
一人じゃないね
体はなくなったとしても、側にいてくれてるよね
頭ではわかってるけど
さみしい
さみしい
今はただ寂しいんです
(外出から戻ってきて、郵便受けを覗いてみたら ハナコと同じようにお出迎えしてくれたヒナコでした)
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![ユキ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43716762/profile_9b6676eff592f478287459ab48a7398c.jpg?width=600&crop=1:1,smart)