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心の治療日 百箇日

99、100という数字に慌てて
自分なりに納得したと思っていた想いや後悔が
突然吹き出してしまった昨夜

今日はとにかく100日間を写真や空を眺めながら
ヒナコと一緒に寂しさをただ感じて過ごした

仏壇のハナコに話しかけ
空のハナコに問いかけ
ヒナコと一緒にハナコの好きだったクッションに寝転び
思う存分 ハナコにひたっていた


お線香の煙が想いを届ける
そうどこかで聞いたので
様々な香りとともに出てくる思い出を語りながら
煙の向こうで、静かに聞き入れてくれている

思い出は涙に直結してしまうけど
ハナコが聞いてくれていると思うだけで安心する


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話しかけると、それに応えるようにゆれるロウソクの炎
今日は風がないせいか、あまり大きな反応はなかった

それが反応し始めた
心の中で呼びかけると、炎がゆれる

ハナちゃん いるの?
泣いてばかりでごめんね
ヒナちゃんもハナコ探してる時があって
ふたりとも会いたいんだ

側にいてくれるんだよね
私たち見守ってくれてるんだよね
お返しに私たちもハナコのこと想ってるよ
どこにいってもハナコの幸せ願ってるよ


ロウソクとお線香がほぼ同時に終わろうとしている
消えそうになる直前にお鈴を鳴らし、再び手を合わせた

炎が消えると
周りが急に静かになったように感じて
涙がでる
やっぱ寂しいな


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燃え尽きたロウソクから、もう一度大きく炎がでた
ハナコの笑顔が浮かぶ
ハナコのおすわり姿が見える

「まだいるよ」
そういっているように感じる


ものすごく安心した
とても嬉しかった

ふと見上げた時計は、午後3時

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そう息を引き取った午後3時

少しだけこの時間への恐怖が薄れた気がする
旅立った時間だけど
帰ってきてくれた時間にもなった


風でゆれる炎
ロウソク台にのこった物で再燃しただけの炎

現実はそうだということはわかってる
けど、私はロウソクとお線香で
ハナコと会話してると信じてる


バラバラに砕けそうになった心
思い出にひたり
流れるがままに涙を流し
たくさん会話して
ハナコの百箇日は心の治療日となった


今日も一日ありがとう

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