進撃の巨人読んだ
進撃の巨人を読みました。マーレ編まではずっと追ってたんだけどエレンに髭が生えてから読むのやめちゃったんだよね。。絶対面白いってわかってたからショートケーキのいちごを取っておくような気持になっちゃって読むのをストップしてました。
感想
とりあえず有名作品なのであらすじは知れ渡ってると思うので割愛します。まず読んだ時一番最初に思ったことがルルーシュかよ!でした。反逆のルルーシュ好きなのでつい。。『世界の為』と『大切な人の為』っていう違いはありますが、自分を絶対悪として置いて何かのために犠牲になるっていう点ではルルーシュっぽかったですね~。
地ならしについて
地ならしについて肯定派否定派があると聞いたんですが、皆さんはどうでしたか?私は思いっきり肯定派でした。世界をたいらにしたいって思う時は誰にでもあるし、そもそも世界が敵意を向けてきてるなら仕方ないよね~と思いました。敵意が敵意を呼ぶ状態になっていたので全、部めちゃくちゃにするのもしょうがないかな~と。
というかそれよりはエレンの動機の方が気になりました。エレンが地ならしをした理由がパラディ島のためという高尚な理由ではなく、やりたかったからというシンプルな理由で良かったと友人が言ってたのですが、私には考えもしなかった理由なのでなるほどな~と思いました。私は高尚な理由のために動いてほしかったとつい思ってしまいましたが、世界の為ではなく個人の為に殺された方がまだ理不尽すぎて納得できる気もします。なかなか難しい問題ですね。
進撃の巨人を通して諌山先生が伝えたかったこと
最近漫画や小説、アニメはストーリーの面白さだけでなく、ストーリーを通して本当に伝えたいことがあるんだと気づきました。ストーリーを通して伝えたい命題があって、それの反証を描くけれども、やっぱり最後にはそれを否定することで真に伝えたいことを書く。論文みたいな構成になっていると20年間生きてやっと気づきました。
じゃあ進撃の巨人で伝えたかったことはなんなのか。それは分かり合えなくとも話し合おうとすること。まさに調査兵団たちのような理想を抱くことの大切さだと思いました。アルミンの「話し合おう」というセリフが物語において一貫して描かれていたのもその証拠だと思いました。エレンを崇めるパラディ島の人々と、パラディ島の人々を悪魔だと決めつける壁外人類、それぞれが憎み合っていましたが、そんな彼らに対しそれでも和平を求めたアルミンたちの思想こそが伝えたいことだったんじゃないですかね。
それにしてもエレンは不憫でした。何もかもが決められて、その道を歩き続けなければいけない。けれどもそれらの道をエレンは自分で選択して歩いていたと私は思います。未来が決まっていたとしても、その道を『歩く』ことを選択したのはエレン自身です。すべてが必然だったとしても、それでも歩き続けることに意味があるのかもしれません。
あとハンジ!!死ぬ必要あった?悲しすぎる。。エレンが地ならしを後数分でも遅く発動させていれば。。と悔やまずにいられません。でもきっと調査兵団の団長として命の灯を受け渡す必要があったし、巨人のいなくなった世界ではなく巨人のいる世界で巨人に殺されたハンジは幸せだったと思います。
小話
進撃の巨人では最終的に誰しもが何かの奴隷であると描かれていました。エレンは自由の奴隷でしたし、ミカサは愛の奴隷だった。ユミル自身が奴隷身分から解放された後も2000年以上奴隷であり続けたように。読んでいて私自身も何かの奴隷かもしれないな~と感心したんですが、ヴィンランド・サガの冒頭部分で人類は何かの奴隷だと描かれていて、30巻以上かけて伝えたことをこんな簡単に終わらせるんかいと思ったりしました。ヴィンランド・サガも引き算が美しい作品というか、物語に不必要な部分を徹底的に排除して美しいものを作り上げてる感じで面白かったです。あと下ごしらえが丁寧だな~と感じました。終わったらヴィンランド・サガの感想も書きたいですね~。