
天官賜福 第164章~第166章 名もなき鬼、名もなき花を供える
たまに利用している中国アニメグッズのお店から天官賜福のジグソーパズルが出たんです。ジグソーパズル大好きな はち は食いつきました(笑)
画像がステキすぎて選ぶのにだいぶ迷ったんですけど、見てる間にソールドアウトになっていくので、結局焦って難しそうなの選んでしまったという…
ネタバレNO!の方は目次の はちポイント に飛んでお読みいただけるとうれしく思います(* .ˬ.)"
あらすじ
天官賜福 第164章~第166章 无名鬼供奉无名花 ~晋江文学城より〜
王后との何気ない会話から、謝怜の心に潜んでいた不安と苛立ちが一気に噴出します。彼は突如として部屋を飛び出し、金持ちの家から金品を盗んで戻ってきました。
長年の側近であり親友でもある風信は、謝怜の行動を受け入れることができません。「お前、盗みを働いたのか?!」という風信の問いに、謝怜は「みんなが大変なんだから、これで少しは楽になるだろ」と返します。
しかし風信が「どうしてこんな風になっちまったんだ?」と悲しみを込めて問いかけると、謝怜は「昔の私こそどうかしてたんだ。分をわきまえず、世の中を救おうとしていた?それが何だっていうんだ?ただの愚か者じゃないか?」と、自身の過去の理想や信念を否定するように言い放ちます。そして最後には「お前が必要ないんだ。行け」と、風信を追い出してしまいます。
その夜、謝怜の両親である国主と王后は、息子の苦悩と自身の無力さに耐えきれず、白い絹で首を吊って命を絶ちます。翌朝、それを発見した謝怜は激しい悲しみと後悔に打ちのめされ、壁に頭を打ちつけながら泣き叫びます。
「父皇と母后はもういないんだ」という現実に耐えきれず、謝怜も同じ白い絹で命を絶とうとします。しかし不思議なことに、その絹は彼を殺すことができず、むしろ魂を持った存在となって謝怜に寄り添います。
そんな中、永安の新しい皇城完成を祝う歓声が聞こえてきます。かつての敵の歓喜に触れた謝怜の心は、完全に狂気へと傾いていきます。
「永安?お前たちには永遠に安らぎなどない。私はお前たちを呪ってやる。お前たち全員を死なせてやる!」
彼は人面疫の姿となり、喪服に身を包み、半分泣き顔で半分笑い顔の面をつけた姿で、仙楼の古戦場へと向かいます。そこには無数の怨霊たちが彷徨っていました。謝怜は静かに、しかし狂気に満ちた声で語りかけます。
「かつてお前たちが命をかけて守ろうとした人々は、もうお前たちのことなど忘れてしまった。今や彼らは新たな国の国民となり、お前たちの命を奪った者たちに歓呼している。恨んでいるか?」
怨霊たちは次第に激しい怒りの声を上げ始めます。「恨んでいる……ひどく恨んでいる……殺してやりたい……彼らを皆殺しにしたい!!!」
謝怜は両腕を広げ、「約束しよう。永安の民には、永遠に安らぎなど訪れない!」と宣言します。天を突き抜けるような激しい叫び声の中、仙楼の兵士たちの亡霊と皇城の人面疫の患者たちの死霊が一体となり、黒い霧となって空を覆い尽くしていきました。
この恐ろしい光景を目撃した老道士は恐怖で震え上がりながらその場面を目の当たりにしていました。「こ、これは……これは……!!」一瞬で、彼の脳裏に浮かんだのはたった四つの言葉だった。
白衣禍世!
白衣の人物・謝怜の前に、ある日突然、黒衣の少年が現れます。少年は謝怜のことを「太子殿下」と呼び、その正体を見抜いていました。謝怜は最初、攻撃的な態度を取りますが、少年が戦場で死んだ強力な亡霊だと分かると、その力を利用しようと考えます。名前のない少年を「無名」と名付け、自分に従うよう命じると、少年は忠誠を誓います。
二人は永安皇宮へと向かいます。ここは新しい都として栄えつつある場所で、新たな国主・郎英が住んでいました。宮殿には様々な結界が張られていましたが、無名の力でそれらを突破していきます。
謝怜は復讐のために郎英を探していましたが、宮殿で見つけた郎英の姿は予想外のものでした。郎英の胸には二つの人面が生えており、一つは美しい女性の顔、もう一つは赤ん坊のような顔をしていました。これは一見、人面疫のように見えましたが、実は郎英が白無相という人物の力を借りて、亡くなった妻と息子の魂を自分の体内で養っていたのでした。
「白無相はどこにいる?彼はこうすれば俺の妻が戻ってくると言ったが、まだ話せるようにならない。どういうことだ?」
郎英はすでに衰弱しきっており、謝怜が復讐を果たす前に死んでしまいます。最期に郎英は、かつて謝怜から受け取った紅珊瑚の珠について感謝の言葉を述べます。
「ずっと言いたかったんだ、その珠をありがとう。もっと早くくれれば良かったのに。残念だ……」
郎英の死に方は、まるで解放されるかのように穏やかなものでした。彼は仙楽への復讐を果たし、最愛の妻子を体内に宿し、黄泉の国での再会を待ちわびているかのようでした。一方で謝怜は、自らの手で復讐を果たせなかったことに激しい憤りを感じます。
郎英の死後、その胸に生えていた二つの人面は、まるで宿主の死を察知したかのように、金属を爪で引っかくような耳障りな泣き声を上げ始めました。これは、愛する者との別れを惜しむ悲痛な叫びなのか、それとも新たな宿主を求める不気味な呻きなのか、誰にも分かりませんでした。
謝怜が怒りに任せて郎英の死体を切り裂こうとした時、無名が先に行動を起こします。一瞬で郎英の死体を切り刻み、「殿下の手を汚す必要はありません」と告げます。その後、宮殿に押し寄せる衛兵たちも、無名は次々と斬り伏せていきます。
謝怜は永安の皇宮を焼き払うよう命じ、二人は次に永安の旧城へと向かいます。かつて仙楽の太子だった頃、謝怜はこの地で雨を降らせ、人々を救っていました。今は復讐のために訪れ、皮肉にも気分は晴れやかでした。
二人は廃墟となった太子殿を宿所とし、そこで謝怜は法陣を張る準備を始めます。無名は「亡霊たちはもう待ちきれない」と告げ、謝怜は満月の夜である三日後に人面疫を発動することを決めます。
しかしその時、突然白無相が現れます。白無相は謝怜と同じ姿をしており、二人は激しい戦いを繰り広げます。白無相は謝怜を諭すような口調で語りかけます。
「君はまるで駄々をこねる子供のようだ。決意がまるでない」
白無相は謝怜を打ちのめし、壊れた神像を見せながら言います。「君がこのようになったのは誰のせいだと思う?」
そして最後に告げます。「もし人々を救うことができないなら、滅ぼしてしまえ。人々を足元に踏みつけてこそ、彼らは君を崇拝するのだ!」その言葉とともに、謝怜の頭の中で無数の怨霊が叫び始め、激しい痛みに襲われます。
はちポイント
最初は民のために尽くす理想的な太子でありながら、次第に絶望と狂気に堕ちていく過程が辛すぎるTT 。「昔の私こそどうかしてたんだ」という台詞には、自分の信じてきた価値観が完全に崩壊した人間の痛ましさが滲み出ています。両親も命を絶ってしまい、ほんと、誰のために!!!って、はちならそう思っちゃうなぁ(/_;)(殿下はそんな風には思ってません///)
神と崇められて生きてきた謝憐が、蒼生を救いたかった謝憐が、その蒼生に踏みにじられ苦しめられ、白無相の意のままに動かされている。そしてその姿を見ているしかできなかった鬼火。はぁぁ苦しい…
ではまた、しーゆ~
※カバー画像は、weibo 天空今天也在努力搞我様よりお借りしました謝謝