白神鳴子@野生動物ライフハック

野生動物保護管理を志す自称ワイルド系個人活動家。 鳥獣害対策の本質、 自然環境への活動などを周知していきます。 好きなもの?ゲームとお酒と野生動物😘

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野生動物保護管理を志す自称ワイルド系個人活動家。 鳥獣害対策の本質、 自然環境への活動などを周知していきます。 好きなもの?ゲームとお酒と野生動物😘

最近の記事

たまたま見た、同種サバへのDNA注射でクロマグロの生産が可能になるっていう情報…… いや、 いやいや、 食用利用の養殖の延長線ならわかるけどさ…… 遺伝子技術の濫用につながらないの、それ……

    • ニュースでたまたま見た、鳥ペットの飼育放棄…… コロナで家にいるから家で飼える飼養動物が欲しいとか……安直やねん……ネコ含め……それで「期待と違う」で野に捨ててたら世話ねぇわ…… どうしてそんなに責任感ないの、一部の人たち

      • 動物福祉と動物愛護

        実は、私はネットサーフィンが好きだ。 興味のあるワードを検索しまくって、論文とか講演資料とか、きちっと検証されているものを手当たり次第に読んでいる。それが高じてこうした覚え書きを更新するようになったという訳だ。 私が読むのは大体、動物の話か環境保全関連だが、 そういう専門家の世間の中にはいくつかの共通認識があるようだとわかった。これが個人的には面白い。 例えば「一般人にとって、クマはテディベアやプーさんといった可愛らしいという印象が強い」とか、 「人間は動物の心理・行動

        • 森林空間のリユース

          「森林サービス産業」 その言葉から、皆さんはどんなことを連想する? 私ならまず、エコツーリズムを思い出す。 他にもそれは、例えば森林浴であったり、山歩きであったり、きのこ採りであったりするかもしれない。 または森の中にあるコテージでの休日だったり、野鳥観察であったりするかもしれない。 キャンプで行うバーベキュー、森林セラピー、ロングトレイル、とりもなおさずそれらは森林を利用するサービス産業という括りでまとめることができるだろう。 ただ森にいるというだけではなく、そこにしか

          文章…… もっとわかりやすく、上手に書けるよう 練習と修行をしなければならない……😭😭 文才は、訓練! ファイッ!!😂

          文章…… もっとわかりやすく、上手に書けるよう 練習と修行をしなければならない……😭😭 文才は、訓練! ファイッ!!😂

          春の雪景色;岩木山

          そういえば、 3月の半ばに、春の雪山に登ってきた。 連れて行ってくださったのは西目屋村のエコツアー社、マタギ舎の方だ。去年からたくさんお世話になっている上に、その時にはプライベートのお散歩に誘ってくださった。 めっっっっっちゃ楽しかった。 何が?ではない。山が、だ。 とにかく積雪の上を歩くこと、雪質による浮き沈み、 当日の快晴と、積雪とかぶる雲の白さと、冬名残の冷たい空気。 芽吹こうとしている木々の若芽、小鳥の群れ、 雪の上のたくさんの足跡。 生物が生きていることの

          人的被害のハウツー 2

          野生動物が市街地に出没するという事態は、最近はメディアで大きく取り上げられるようになっている。 それは、それだけ鳥獣の出没が話題になるということであり、 同時にそれだけ注意喚起をしたい事柄でもあるのだと受け止めて欲しい。 イノシシ、サル、シカ、そしてツキノワグマとヒグマ。 こういった獣と人が出会うと、突発的な事故が起こりかねないので、とても危険だ。 申し訳ないことに、私はヒグマの知識が浅いのでその対応法の提案はできない。 それ以外についての対応を、シミュレーションしてみよ

          人的被害のハウツー 1

          前回は、野生鳥獣の農作物被害への基本対応を紹介させてもらった。 今回は、人的被害への備えを説明しよう。 野生鳥獣と人間が、思いがけず遭遇してしまう。そんな時鳥獣が逃げるか、それとも攻撃してくるかというのは予測がつかない。 人間が正しい対応を取れなかった場合、野生鳥獣がパニックに陥っている場合、その2つが重なった時に、人間は怪我を負いやすい。 まずは野生鳥獣を、人間の生活圏に入れないこと。 (この努力は作物被害の対策にも通じる) そしてそれぞれの鳥獣に対する、出会った際の最

          農作物被害への対策 ベーシックver.

          唐突に個人的な話から始めると、 実は来年の春に、クラウドファンディングに鳥獣害対策のプロジェクトを投稿しようと考えている。 対象はツキノワグマ。 カメラトラップを用いた、狭い地域内でのクマ調査だ。 実行日が近づいたら、noteにも詳細をUPさせていただくので、 よろしくね。まだまだ時間はあるんだけどね。 ――― さて、では基本に立ち返って、鳥獣害対策のハウツーを整理してみることにしよう。 鳥獣害対策というものには主に、2つの種類がある。 農作物を食べられる食害と、

          農作物被害への対策 ベーシックver.

          野生動物への福祉ーー動物のQOLーー

          皆さんは、QOL(Quality of life)をご存知だろうか? これは主に医療分野、終末医療の現場において使われる指標のひとつで、「クオリティ オブ ライフ」の言葉通り「人生の満足、幸せの質」を評価するという概念だ。 例えば末期がんの患者の場合、生き続ける為に苦しい治療を続けるのか、それとも残りの時間を充実させて過ごす為の治療をするのか、そんな葛藤に悩むことがあるだろう。そんな時、QOLでは機械的な延命よりも、本人の幸福度を優先した終末を過ごしてもらうことに重点を置

          野生動物への福祉ーー動物のQOLーー

          日本人の自然観

          鳥獣害対策の勉強をし始めて5年、実際の現場に出て早3年が経とうとしている。 私だけでなく野生動物保護管理に関わる多くの人が、こういった思いを抱いたことがあるのではないだろうか。「日本には鳥獣対策の理論が浸透しにくいのかもしれない」と。その理由を考えてみると、なんだか奇妙な感覚に襲われた。ふと「まぁ日本人だからなぁ」と思ったら、それで納得してしまったのだ。 日本人のどんなところが、鳥獣対策に不向きなのか?気になったので調べてみた。テーマは【日本人の持つ自然観】だ。 ---

          平成ビーストウォーズ 2

          2.想定外の被害  平成の時代に発生したシカとイノシシによる農林業への大打撃は、それでも人類がずっと経験してきた鳥獣害の延長線上だったと言える。被害金額と生息数が前代未聞だとしても、人間と野生鳥獣との攻防という図式は同じものであるからだ。  しかし別の側面から見ると、そこにはもうひとつ別の危機が訪れていた。自然世界の生き物であるシカによって、自然環境下での植生破壊が行われていた。  そもそもシカは、国内の大型草食動物として平原に生息するものだった。人間が人口増加した江戸

          平成ビーストウォーズ 2

          平成ビーストウォーズ

           鳥獣害―――  それはかつて「猪荒」や「鳥喰畑」といった言葉で江戸期の人々に使われていた。  現代のような輸入品はなく、主に田畑で自給自足する生活だった当時、それを荒らす野生鳥獣はとても憎い存在だっただろう。農家は自ら銃を持って番をして、中には地域を治める藩が、鳥獣駆除の専任を雇って見回りをさせていたところもある。  太古から日本の国土としては、人の住む里と山が近い。野生鳥獣と人間との作物をめぐる攻防は、ずっと続けられてきた。  近世の鳥獣害は、戦時下になって一旦収