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【記者コラム】雁木通りでのある動き

先月、3月4日午前中に新潟県上越市本町1丁目で火災が発生した。発生場所は雁木通りの町家が並ぶ通りにある理容室で、周囲7棟に延焼したが、不幸中の幸いで負傷者はいなかった。筆者も現場に駆けつけたが、かなりの勢いで火が上がり、恐怖を覚えた。火災原因は上越警察署が現在も捜査中だ。

その本町1丁目で最近ある動きがあるという。町内の住人によると、雁木通りの町家から退去する人が出始めているというのだ。

ある情報では、理容室の老人が認知症の疑いがあるという。このように、自分がしっかりしていても隣やその隣の住人が誤って火を出せば、家が隣接する町家ではすぐ燃え移ってしまうリスクがある。そのため、町家を出る人が現れているという話だった。

高齢化社会の中、町家の空き家問題も顕在化しているほか、上越市本町では、「イチコ」などのスーパー撤退による買い物難民の問題もあり、一部では市街地の空洞化現象が危惧されている。

(編集部・梅川康輝)

にいがた経済新聞 2024年4月14日 掲載


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