2.精神障がい者の家族として発信したいこと

2022年9月。
精神障がい者の家族会とは?
どんな活動を、どんな目的で、どんな方々と?
〔新居浜 精神障がい者家族会ひなぎく〕の活動や想いを発信するため、公式ブログをスタートしました。

精神障がい者の家族会。
必要とされる方々も多く、私が参加している地域だけではなく、全国どの市町村にもほぼ存在し、さらには県単位~全国組織~となり、社会活動を行っています。
反面 ”関係者や近親者” 以外にはあまり知られていないという事実もあります。

なぜならば「自身の家族に精神障がい者がいることを公に語りにくいから」

いきなりズバリ切り込んだ表現ですが・・・

家族のことも病気のことも、諸々オープンにしながら社会的な理解や支援を求めていけるこの時代においてでも。
精神の病や症状について、当たり前のように情報を見聞きし、認知されていると見受けられる、この時代においてでも。

まだまだ「自身のこととして語りづらい」「話すことで差別や偏見をうけたくない」
こうした意識が働き、その存在を公表しづらいとの声も、多々あるからです。

私には、10代に統合失調症を発症して以来、40年以上経った今でもその症状に悩み、通院投薬を続けている兄がいます。
つい10数年前までは、兄が発病した時のこと、そのことにより家庭内がどうなっていったのか、どう変わっていったのか。
親しい友人にすら、ほとんど話したことがありませんでした。

けれどあることを機に、兄自身の心の内を知り、それまでの家族の歴史に想いを寄せ、これからのことを考えるようになった時にはじめて、少しずつ周りの人にポツポツと話し始めた・・・という経緯があります。

また、同じ頃に家族会の存在を知り、参加するようになってからの父の変化も、家族としてのあり方を考え直す大きなきっかけになりました。

話し、伝えることで、理解や共感して下さる人が少しずつ増え…
実は似たような経験をされてきたご家族の多さに驚き…
心を寄せ合い、情報交換をしながら未来を見つめる姿に触れ…
〔家族の想い〕〔家族の姿〕〔家族のこれから〕について、発信することの大切さを痛感しました。

これまでのように、私個人としてだけでなく、家族会としても発信したい!
そう思い、ブログを担当したいと自分から申し出ました。

とはいえ、いざはじめるとなると、どこから書いていこうかと少々悩みました。

実は私、日頃は埼玉県に暮らしています。
家族会がある愛媛県新居浜市には、当事者である兄が暮らす実家があることや、昨年亡くなった父が長年お世話になっていたご縁もあり、その一員に入れていただきましたが・・・
まだ日も浅く、また、年に数回帰省した際にしか定例会やイベントに参加していないので、会としての日々の様子をお伝えするには役不足だということに、早速、直面しました。

そこで考えたのが、まずは我が家の体験を1つの例として綴っていくこと。
例えば、どうやって(まずは父が)家族会と出会い、どんな変化が生まれてきたのか。
精神障がいを患う家族の体験や、そのときどきに感じた想いを、ざっくりと時系列に沿って綴っていこうと思います。
時には、個人的に発信してきた「家族の想いを語ったYouTube動画」を貼り付けるなど、生の声も届けながら・・・。

そこから少しずつ、会の動きや会員の方々からの希望などを反映していきたいです。

新居浜家族会ひなぎく・畑奉枝

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