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【寄稿】 専業サラリーマン・フリーランス・ 副業サラリーマンとして生きるリスク

著・三宅しげひさ

        こんにちは、こんばんは、ごきげんよう         「副業出版」代表の竜崎です。
noteではスモールビジネス情報を主に発信してまいります。

今回は、岡山県で活躍中のサラリーマン兼フリーランスの三宅しげひさ様から寄稿を頂きました。
三宅様は、サラリーマンを続けながら、複数の副業を行ない、成果を上げている方です。
今回の文筆業(第三次産業)で第一次・第二次・第三次産業、全ての産業で自分の生業を持ったことになります。
三宅様は、一次産業から三次産業を網羅した生業を持っている類まれな方です。

今回の記事は、専業サラリーマン、フリーランス、副業サラリーマンのリスクをそれぞれ考察した記事です。
統計によると、正規社員とサラリーマンは減り続け、非正規社員は増加しています。
この流れは1980年代から始まっている長期的なトレンドのため、今後も続くことでしょう。
このままサラリーマンや自営業を続けていいのか、悩んでいる方にはきっと役に立つ記事です。

後編からが有料の記事です。
本記事のpdf書籍も以下のサイトで販売しています。
【副業出版 ホームページ】
https://sideline-publisher.jimdofree.com/%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E6%9B%B8%E7%B1%8D/%E4%B8%89%E5%AE%85%E3%81%97%E3%81%92%E3%81%B2%E3%81%95/


サブタイトル

著者紹介

1.サラリーマンの待遇が下がる世の中で
2.正社員になったら人生安泰?
3.じゃあ、独立してフリーランスになれるの?
4.いまのままでいいや
5.副業って、儲かるの?
6.そんな時間ないんだけど。
7.副業によって得られる、お金以外の物
8.先へ進むために。


著者紹介 三宅しげひさ


岡山県南西部で活動中の会社員兼フリーランス。
専門分野は、農業、造園、便利屋などの力仕事から、業務改善などの相談、最近では個人経済の執筆活動も行う。
普段は会社員で、副業にて花屋(卸し)、伐採、草苅、軽トラ運送、兼業農家などを行なう。
ご用命などがありましたらお気軽にメール下さい。
好物はローソンの冷たい白いたい焼き(カスタード)

【メールアドレス】
shige.p-ad★ezweb.ne.jp
★を@に変えてお送りください。

【ツイッター】
https://twitter.com/shigehisamiyake 

【副業出版 著者ページ】
https://sideline-publisher.jimdofree.com/%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E6%9B%B8%E7%B1%8D/%E4%B8%89%E5%AE%85%E3%81%97%E3%81%92%E3%81%B2%E3%81%95/ 

1.サラリーマンの待遇が下がる世の中で

ほんと正社員の求人って、減ったよね。

ここは西日本の田舎町だが、どうも最近世の中が変わってきた事を実感している。
世の中の変わり方と言っても、いろいろあるけど、今回僕が気になっているのは、会社とそこに勤める人、いわゆるサラリーマンについてだ。

事の始まりは、日本の経済成長が停滞しはじめてからなのか、かつての発展途上国が
力をつけたからなのか、私はそういった勉強はしてないのでよくわからない。
調べればわかるのだろうが、知ったところで、個人がどうこうできるものではない。

サラリーマンの待遇や立場が、悪化し始めている。
ここで言うサラリーマンには、広い範囲の勤め人、私のような契約社員や派遣社員、パート、アルバイトも含める。
というのも、正社員を雇うリスクを軽減するために契約社員、派遣社員が多用されるようになり、正社員がしていた仕事をパートアルバイトがするようになったから。
つまり、非正規労働者とは本来なら希望すれば正社員として雇われていた人達だから。

いつでも雇用契約を解除できる契約社員や派遣社員に、給料自体が安く、会社の都合に合わせた勤務をさせられるパートやアルバイト。
また、正社員も頭数が減り、1人あたりの責任が重くなり、しんどい立場になった。

それでも正社員は安定するよ

僕の父親は、高校を出てから定年までずっと同じ会社で働き、僕を育ててくれた。
将来僕や弟に、自分や母親の老後の迷惑をかけまいと、老後の預金も作ってくれた。
ひとつの会社に、朝僕が起きる前に出勤し、夜僕が寝た後に帰宅していたこともあった。
(それでも決して、家族サービスを欠かさなかった。酒や博打におぼれる事もなかった。)
海外の工場立ち上げで、文句ひとつ言わず、インドネシアの街まで車で半日かかる奥地に、10年以上単身赴任していた時期もある。

そんな父親を社畜だとか会社の言いなりだなんて思わない。
僕が浪費に興味を持たず、月に100時間、120時間といった残業をわりと平気でこなせるのも、父親の背中を見て育ったからだろう。
その父親が、契約社員やりながら副業をする僕によく言ってたのが、
「お前も今は契約社員でも、まじめに頑張ってれば、正社員に上げてもらえるから、そのままきちんと勤めておけば、副業なんかしなくても大丈夫。そんなに働かなくていい。」

たしかに、副業をやめれば体が楽になる。
会社が終われば良き父親として、手の込んだ料理を作り、団らんをしてビールを楽しめる。
土日には遠出やレジャーもできるかもしれない。
今からでも友達もできるだろうし、飲み会なんかも楽しめると思う。
それはすごく素敵な事だと思う。

だけど、それを取り巻く環境が変わってきているように思う

そんな生き方は、父親の世代の最適解だったと思う。
多少不器用でもまじめに働いていれば評価されたし、その時代のサラリーマンの給料も高かった。

少し前までは、お父さん1人がまじめに働けば、専業主婦のお母さんや子供たちの生活費と、マイホームや車のローンの支払い、そして将来のための貯蓄に十分な給料が支給された。
(だから、ひと昔前のドラマなんかで、お父さんの昇進はお祝い、失業は家族の大ピンチみたいな描写が多い)

だけど、現代会社員として、そんな給料をもらえている人は、優良企業で働く人、幸運にも高い地位につけた人、優秀な営業や職人として働く人、もしくは賃金の安さを長時間の労働でカバーしている人ぐらいじゃないだろうか。

明らかに椅子取りゲームの椅子が減ってきている。
国の統計でもハローワークの求人表から割り出しても解るが、お父さん1人で家族を十分に養える待遇を出す企業が減っている。

求人表を見ていると、残業代込みで、働く人1人が生活して、少しの娯楽をする程度の給料の求人が多い。
長く勤めれば給料は上がるという人もいるが、昇給ベースの欄を見て、少し計算すれば、昇給は十分でないことがわかる。

そこで、これまでは専業主婦だったお母さんが、減った給料を補うためにパートに出るようになったのだが、パートの時間単価は正社員より安く、会社側の保険や年金の負担が少ないので、会社は正社員の雇用を減らしてパートの雇用を増やした。

さらに、コストのかかる正社員を、仕事のない時期にかかえておきたくないということで、契約期間の条件さえ満たせばいつでも辞めさせることができる契約社員や派遣社員に置き換えていった。

こうして、サラリーマンの待遇や立場は、どんどん悪くなっていった。

だけど、会社も儲からなくなってきている

普通は働く人の待遇を下げれば経営者や会社は儲かるので、従業員がストライキでもすれば解決するのだが、そんなに単純ではない。
その会社も、取引先や納品先の会社から、サラリーマンが会社からされているのと同じように商品の納品価格を下げられたり、品質や納期の条件を難しくされたりしている。

さらにその取引先や納品先の会社も、同じように価格や条件を下げられている。
(少なくともピラミッドの上の方が有利な事には違いはないが。)

じゃあ、行きつく先はどこなのかというと、これは消費者であり、給料や待遇を下げられて、商品を買うためのお金も、買った商品を使うための時間もなくなってしまったサラリーマンとその家族だ。

だから、たとえ法令でサラリーマンの待遇を保証しようとしても、下請けたたきを防止しても、増税で駆け込み需要を煽っても、余裕がないどこかにしわ寄せが行くだけであり、根本的な解決にはならない。

ひどい悪循環だ。
なんていうか、救いのない物語を見ている気分になる。

2.正社員になったら人生安泰?

幸運にも正社員に上げてもらえそうなのだが

現在僕が勤めている工場は、僕の住んでいる地域でもかなり待遇が良いところで、契約社員といえどもここに入る前に勤めていたブラック企業と比較して、給料も休みも3倍以上ある。
近隣の会社の正社員以上のボーナスまである。

この職場で契約社員から正社員になるのは競争率が高く、狭き門なのだが、有り難い事に有能な上司が目をかけてくれ、最短で話が来た。
評価されるっていうのは、いくつになってもうれしい。

しかし、これでいいのだろうかという悩みがある。
会社は、今の待遇を僕の定年まで維持できるのだろうか。
昇進して責任が重くなったり、転勤になったりして、副業ができなくならないだろうか。
副業ができなくなった時に、会社が倒産したり、僕が解雇されたらアウトだ。
そうなると、僕と家族は会社の存続を前提にしなければならないことになる。

僕と家族の生活のことだけじゃない。
僕が会社に貢献できているとすれば、会社業務に副業のノウハウを応用していたためであって、1人で稼ぐことをやめたら、それが失われないだろうか。
何もできないのに正社員、管理職として居座って、みんなに迷惑をかけやしないだろうか。
考えればきりがない。

少し悩んで、断ったけど、現状保留になっている。
(僕は優柔不断なので、いっそ僕の席が希望する他の誰かの手に渡れば、もう悩まなくて済むのにと思う。)

3.じゃあ、独立してフリーランスになれるの?

独立する実力も度胸もないくせに

結婚する前、独身で実家暮らしなら、平気で独立したと思う。
僕がフリーランスとして請け負う仕事は、およその時給換算で今の会社よりはやや安いが、自由がきくし、楽しくて気楽にできるからだ。
(早い段階で独立しておけばよかったが、それなりに稼げるようになったのは最近。)

しかし、結婚して子供ができた。
妻は基本優しいが、ヒステリーがある。
辞めたら殺されると思う。

…というのは置いといて、家族持ち独立フリーランスとして生きるには、きっとレベルが足りない。
家族を持った時点で、毎月必要になる固定費が跳ね上がったからだ。
副業としてはまずまず稼げていると思うが、波が大きい上に状況もどんどん変化しているので、会社からの定収入をなくすのはリスクが大きすぎる。
そんなストレスに自分が耐えられるとも思えない。
もっと、レベルが上がってから考えよう。

4.今のままでいいや

じゃあ、副業のメリットって何?

確かに、僕が会社を失業したりしても、副業としているフリーランスの仕事は時間を増やしてできるので、収入がゼロになることはない。
それどころか、預金の切り崩しと組み合わせればかなりの期間食い延ばすことができる。
それこそ数十年単位で。
僕の自慢のセーフティーネットだ。

給料の減額を補うこともできる。
もともとブラック企業に勤めていた頃、保険なし休みなしで7万円とか10万円しかないふざけた給料を補い、生きるために立ち上げたものだから。
副業をしてなかったら、僕は闇金ウシジマくんの元ネタのひとつになっていたかもしれない。

お金の事だけじゃない。
副業はたくさんの出会いをもたらしてくれた。
そしてこれからも、多くの人と出会っていく。
今僕が不自由なく暮らせているのも、副業を通して出会えた方たちのおかげだ。
お互いのノウハウを交換し合い、問題を解決しあう事ができる。
一番最近では、僕が書いた本を、校正、出版までしてくださる方もいる。

(PR:もしあなたが電子書籍を出そうと思えば、この書籍の出版元に問い合わせて下さい。来るもの拒まずな方が運営されているので、きっと良い話になると思います。)

スキルも身につく。
次々に新しい分野、手法に気軽に挑戦できるので、やればやるほどいろんなスキルやノウハウが身につく。
それこそ、実際にやっているので、ネットサーフィンや読書などの座学知識の比じゃないくらい。
若くもない僕が会社で目をかけていただけるのは、これらを会社業務にあてはめて応用し、作業速度やクオリティを上げる事ができているから。

ということは、どういうことよ

「文章にすれば思考が整理されて解決方法が見つかる」というので、やってみたが、
結局、会社一本の専業サラリーマンでいくのや、完全独立フリーランスになるのは恐すぎるので、現状はサラリーマンをしながら副業をするスタイルがベストだと思う。

兼業サラリーマンでいきながら、副業の進化や会社の待遇の悪化で、会社が重荷にしかならなくなった時に、専業のフリーランスとして独立すればいい。
(もちろん僕が会社のお荷物でしかなくなり、解雇される可能性も十分ある。)

副業を始めると、時間の割り振りなどがやや難しいが、次第に慣れてくると思うし、自分にとって苦にならない業務を選ぶ事ができる。
サラリーマンの仕事が忙しい時期はあまり副業をせず、暇な時期や長期休暇のみの稼働にしてもいいと思う。

副業する事がもっと一般化すれば、様々な問題が解決すると思う。
(同時に思いもよらない新たな問題も浮上するんだろうけど)

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