製造業の国内回帰にあたっての課題
中国や朝鮮に持っていかれてしまった工業生産を国内回帰させるにあたって、いくつもの課題がありそうです。思いつくものを上げてみました。
今の日本では、どれもこれも敷居が高そうです。
何か手はないか?
これまでの日本の製造業は上記のような課題に対応するために海外に出ていってしまったわけで、戻ってこさせるのはなかなかに難しい話です。企業は経済合理性をみて経営しています。「国の安全保障がぁ」といったところで響かないでしょう。
先日、小型原子炉の可能性についてnote記事を書きました。その流れで1つ思いつきました。「原発に隣接する形で無人化された大規模工業地帯をつくる」という案はどうでしょうか?雇用は創出しませんが、どうせ海外の安い労働力にはかないません。ここは起死回生のオール無人化で勝負です。疲れを知らないロボットで24時間365日の操業を可能とすることで、海外の人海戦術に対抗するのです。夜間の電力の安い時間帯の稼働もできますし一石二鳥かと。(自動車メーカーがすでに実施していることを全製造業にわたって実行するわけです)
人間が関与する必要のある高度な生産業務については、上記の工業地帯から離れたところに、工業団地を作ることになります。
とはいえコスパが合わなければ実行されないでしょう。採算の取れるラインを目指さなければなりません。
雇用はどうやって創出する?
日本国内への製造業回帰の目的は、敵性国家に急所を握られないことです。雇用創出は考えていません。しかし、こういう無人工場を中心とした企業に投資することで、リターンを得るということもできます。所得のポートフォリオが直接の労働だけではなくて、投資によるものが多くなるわけです。
サウジアラビアなどの産油国は原油の収益だけで国民の生活費の多くが賄われています。働かなくても生活できるということは、別におかしなことではありません。
(書いていて、ロボットの語源になったチェコの戯曲「R.U.R」の世界そのもののように思えてきました。ちょっとディストピアっぽいですね。)
最終的には宇宙に乗り出す必要がある
地球上でゼロサムゲームを繰り広げていても、いずれは詰んでしまうように思います。人類に余裕があるうちに宇宙に進出していくべきでしょう。米中が宇宙開発を加速し始めていますし、この方向は必須と考えます。
生産は宇宙が拠点になります。地球に残った僅かな人類への輸送には軌道エレベーターのような技術も使われることになるでしょう。
2021/5/19 ジュンク堂池袋店で発見・新刊:
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