1969年誕生 フィンランド語で「楽園」を意味するアラビア<パラティッシ>シリーズをご紹介します
アラビアの陶芸作家ビルガー・カイピアイネン氏は、フルーツや草花がモチーフのテーブルウェアをデザインし、その食器にフィンランド語で「楽園」を意味するParatiisiーパラティッシーと名付けました。
1969年から作られているアラビアのクラシックシリーズとして、時代を超えて今もなお愛され続けています。
草花やフルーツがモチーフ
計算されつくした構図で描かれたパンジー・カシス・ぶどう・りんごなどのモチーフと鮮やかな色彩が美しいパラティッシ。
アイテムによって描かれるモチーフも異なるので、絵柄の違いを楽しむのも素敵です。
楽園ーエデンの園ーに一歩足を踏み入れたかのような、鮮やかな色彩とフレッシュな感覚。
パラティッシシリーズのアイテムをテーブルに置くだけで、いつものテーブルが華やかに変わるのが沢山の人に愛されてきた理由かもしれません。
元々はパーティー好きだった社交的なカイピアイネン氏が、パーティー用にデザインしたというのも頷けます。
それほどこの絵柄の持つ存在感は強く、一気に北欧テイストになるから不思議です。
大胆ではっきりしている図柄や、絵が食器全体を覆っていることなど、北欧デザインの黄金期らしい特徴が見てとれます。
ドイツのマイセンやヘレンドなどとは全く異なるタッチの絵柄。
ARABIAの絵柄は、唯一無二のオリジナリティあふれるデザインが魅力です。
イエロー、ブラック、パープルの3カラー
カイピアイネン氏がはじめに製作したのはイエロー&ブルーのパターンで、その後1972年にブラックとホワイトのパラティッシが誕生。
その後、2012年にフィンランドの百貨店ストックマンの創業150周年記念限定で特別カラーとしてパープル&グリーンが登場し、ラインナップに加わりました。
元々は限定生産でしたが、すごく人気で定番化されました。
現在はイエロー、ブラック 、パープルの3カラーを販売しています。
はじまりはオーバルディッシュ
オーバルプレートはあまり馴染みがないかもしれませんが、実はカイピアイネン氏のアートピースの中にはオーバル型はよく登場します。
カイピアイネン氏は、まずオーバルシェイプでこのパラティッシのデザインを構想したようです。生産中止を経て1988年にパラティッシシリーズが再生産された際に、オーバルからラウンド(正円)に仕様変更されました。
こうして、いわゆるプレートといえばという丸プレートに加え、さらに後にオーバルディッシュも復刻されて、現在のラインナップになりました。
また、パラティッシの形状はイッタラのティーマと共通のため、コーディネートを楽しむことができます。電子レンジ・食洗機はもちろんのこと、オーブンやフリーザーもOKの実用的なのも魅力です。
サイズ比較: 左から コーヒーカップ&ソーサー/ティーカップ&ソーサー
ARABIAのデザイナー、ビルガー・カイピアイネン氏について
アラビアの陶芸作家ビルガー・カイピアイネン教授(1915-88)は、フィンランドで最も有名な陶芸作家の一人。彼は50年のキャリアのほとんどをアラビア社のアート部門で、ユニークな陶磁器の制作に費やしました。
カイピアイネン氏の色彩豊かでみずみずしく、かつ洗練されたデザインは、当時「陶芸界のプリンス」「キング・オブ・デコレーター」と呼ばれるほどだったといいます。
1977年にフィンランド共和国大統領から名誉教授の称号を授与されるほど、北欧だけでなく、世界中で有名な陶芸作家です。
iittala | ティーマ ハニーと
パラティッシの形状・サイズはイッタラのティーマと共通のため、コーディネートを楽しむことができます。
パラティッシのヒストリー
1947年には2000人以上の従業員を抱える大きな工場に成長していたARABIA社。
オイルショックが起こり世界的に経済が低迷していた1974年、世界経済の影響を受けてARABIA社も経済的危機に陥っていました。製品ラインナップも大幅に縮小、そしてパラティッシも生産中止となりました。
しかし、フィンランドでのパラティッシ再生産のリクエストは多く、(それほど人気だったということですね)1988年にARABIA社が経済的体制を再起させた時に、パラティッシイエローの生産が再開されました。
その後、2000年にはモノトーン のパラティッシが復刻。
2010年には北欧の有名デパート、ストックマンの150周年記念の限定カラーとして、パープルが登場しました。
ARABIA | 24h TUOKIOシリーズ と
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