カップの持ち手で所作まで美しくなる!?
とても素敵な食器を見つけたけれど、繊細なデザインの持ち手部分は持つと不安定。熱い飲み物を注ぐことを考えるととっさに思いつくのは「使いにくいかも」という少しの迷い。
柄もデザインも素敵で、自分の好きなブランドだったら尚更悩んでしまいますよね。食器棚の仲間に入れたい・長く大切に使いたいという思いがあるからこそ、頭をよぎったこの気がかりな一点は大きいと思います。
せっかくなら紅茶やコーヒーを好きなカップで飲みたいですもんね。
コラムの冒頭から少しナーバスな雰囲気を醸し出してしまいましたが、いえいえ、気持ちが下向きになるお話ではありませんので、よろしかったら今回も最後までお付き合いいただけたら嬉しいです!
今日はデンマークのロイヤルコペンハーゲンとハンガリーのヘレンドのカップ&ソーサーをメインにお話をさせていただきたいと思います。
まずはロイヤルコペンハーゲンですが、とても繊細な装飾と絵付けに魅かれる「フルレース」シリーズ。
持ち手にも装飾があるコーヒーカップ&ソーサーは見るからに繊細です。
こちらのカップを使う時には持ち手部分に指を通さず、つまむように持つイメージ、と言うと想像しやすいでしょうか。親指、人差し指と中指の先でハンドルを持つので、マグカップを持ったときのように「手がグー」になりません。
この“つまむような感じで持つ”がポイントなのです!この持ち方は所作がとても美しく見えます。
と言いましても意識しない限りご自身の姿をあまり見る機会はないですよね。もしお時間がありましたらカップの種類を変えて手の部分だけでも鏡で見てみるとその違いが分かりやすいかと思います。
おそらくちょっと持ちにくいという不安定さから生まれる緊張感や自然と指先にまで神経が向いていることで、手だけではななく全身の雰囲気や佇まいまでエレガントに見えるという“ステキ現象”が起こるのではないでしょうか♪
同じくヘレンドのティーカップや兼用カップ、ティーポットも華やかな金彩と特徴的な持ち手がエレガントさを強調しています。
カップが安定しない時、持ちにくいときにはソーサーをもう片方の手で持ち、カップに添えるようにして飲むと安心してお使いになれます。この「ソーサーも一緒に添える(持つ)姿」というのも美しく映る所作のひとつになることでしょう。
例えばローテーブルを使われている場合、椅子やソファとの間に少しの距離ができますよね。そのようなシーンでも飲み物を口元へ運ぶ際にカップだけではなくソーサーも一緒に運ぶと、美しい手元やしぐさが維持される、ということです!
持ち手から手の甲への流れるようなラインを自然とつくることができるカップたち。もちろん使いやすさも大切です!マグカップも毎日使うのにとても重宝しています!
カップ&ソーサーだけではなくマグカップやプレート、カトラリー等も「ちょっと使いにくいかも」と思ったときには、発想の転換をして都合よく買い物をしてしまうことがあります笑(食器に限らずですがどうしても欲しくなってしまったときの自分への理由付けです・・)。
慣れ親しんだ使いやすさも大切にしながら、「使いにくさこそ楽しむ」一歩踏み出した気持ちを持って、キレイな所作を得ることができるなんていかがでしょう。
いつものこだわりからちょっと抜け出して、違うところに目を向ける余裕を持つことで、心を豊かにしていくことができたらいいですよね。
「これが気がかりで揃えていなかったな」というカップやプレートも、ぜひもう一度検討してみてはいかがでしょう。
使い方やサイズ等の不明点だけではなく、実際はどのような感じですかといったご質問がありましたらご遠慮なくスタッフまでご相談、お問い合わせくださいませ。
私も皆様と一緒に自身の佇まいを少し意識したティータイムを過ごしてみますね。
気の持ちようなのでしょうが、不思議と背筋がピンと伸びてきたような思いがしています。