
ウクライナ・ロシア戦から学ぶ戦力集中について
ウクライナとロシアの間で戦争が起こり、ついに今年の2月24日をもって
3年を迎えようとしています。

軍事力ランキングを見ても分かる通り、ウクライナとロシアの間での戦力差は圧倒的です。
にもかかわらず今日に至るまでウクライナは耐えれているのでしょうか。
答えは、欧米からの支援です。その他にも、ロシアへの制限も効いているのでしょうが。
しかし、当初ウクライナは負けると思われていました。
ですが、ある時を境に一気に形勢が変わり、それが欧米からの支援に繋がりました。
それを解説していきます。
特別軍事作戦という名の侵略
2022年2月4日にプーチン大統領が「特別軍事作戦」という名のもと、
ウクライナに侵略を開始しました
ロシアは四方八方から攻め込みました。中でも、

クリミア州(画像ではクノミア自治共和国と書いてあります)、ドネツク州、ルハンスク州、ハルキウ州、そして首都のキエフにそれぞれ攻撃をしました。
皆さんもこの中の州のどれかは聞いたことがあるのではないでしょうか。
中でもドネツク州やルハンスク州はロシアの支援の下一時的に独立し、混乱を極めていました。
そして、この中で最も大規模な侵攻となったのがキエフでした。
最新鋭である戦闘機、大規模な戦車、暗殺部隊など送り込まれました。
ウクライナ側はキエフに軍を集中し、ロシア軍を追い返しました。
・ロシアにとって最高司令官がいなかったこと
・ウクライナ側が悪路でも使用できる兵器を使用していたこと
・軍をキエフに集中させていたこと
などがキエフ防衛成功の原因となりました。
転換点
キエフ防衛には成功しましたが、それでも各地でロシアの進撃は続いており、主に
・マリウポリがおちた
・ドネツ川以西に追いやられた
・クリミア半島での集中攻撃
などが起こりました。
ウクライナ側はクリミア州近くのへルソン州にて反撃を行おうとしていました。

しかし、実際には違いました。
へルソン州にて反撃を行うという嘘の情報を流し、ウクライナ軍は実際にはハルキウ州に軍を集中させていたのです。

ここにてウクライナ軍はハルキウ州で大攻勢を開始しました。
裏をかかれたロシア軍は混乱に陥り、わずか1週間でハルキウ州全土を奪還しました。
これは世界史にも残るほどの戦いでした。
これにより、状況は一変。
ウクライナは欧米からの支援に取り付けることに成功しました。
戦力集中が基本
このように、戦いはどんなに時代が違えど、常に「戦力集中」が基本です。
皆さんは引き算を知っていますか?
200ー100=100ですが、この数字を兵の数に当てはめると変わってきます。
戦力二乗の法則により、戦力は兵力の2乗で計算されます。
200²ー100²=30000
この30000の平方根は約170ですので、
200人と100人が戦った場合、100人が生き残るのではなく、実際には
170人が生き残ります。
実に85%。例え兵力に差がついても、戦力集中、各個撃破を徹底すれば戦いに勝利することができます。
先ほどのハルキウ奪還戦も同じ理論です。
虚を突かれたことも大きいでしょうが、ウクライナが戦力を集中させたことが勝敗の要因となりました。
まとめ
今回ウクライナロシア戦争を解説しました。
この戦争はいつ終わるのでしょうか。
最近ではドローン攻撃がウクライナ軍の主流となっています。
戦いが長引くにつれて、新たな戦術・戦略も創造されるでしょう。
しかし、古来より続く戦争の基本「戦力集中」は変わりません。
これを覚えた所で話の種にしかなりませんが、少しでも役に立てれば幸いです。
出典
神野正史 「第一次世界大戦の衝撃」
戦いのヒストリア
https://www.youtube.com/watch?v=2MX3iF94SwE&t=2375s