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怪異実話(11) -殺生の罪なること- ●

#00295 2014.5.26

 昔、賢い名医がおり、鳥獣虫魚などの全ての効能を研究してその能毒を発明し、古人が未発だったことを悟り得て書籍に著述し、普(あまね)く世に広めて治療の助けにするために草稿を作りました。
 しかし、奇怪なことにそれを出版しようとしていた矢先、その人の弟子だった医者が頓死し、幽霊となって師の許に現れ、次のようにいいました。

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