『仙境異聞』の研究(6) -寅吉の師・杉山僧正- ●
#00141 2011.11.27
平田先生「お前の師である杉山そうしょうは、元はどこのどのような方か。また、そうしょうとはどんな字を書くのか。」
寅吉「元はどこのどのような方か知りませんが、歴々の山人で、字は僧正と書いてそうしょうと清音で称(とな)えます。」
平田先生「師が竜神山で雨を祈るというのはどういうことか。仙境では田畑を作ることもなく、長雨でも日照りでも、苦労することはないように思われるが、なぜ雨を祈るのか。」
寅吉「そのような浅はかなことを思うのは人間の心です。神は申すまでもなく、山人にとっても人間界が悪くては良いはずはありません。そのため仙境においては人間界のことを祈るのが肝要です。」
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