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怪異実話(3) -御嶽山にて死した人のこと- ●

#00287 2014.4.8

 弘化四年の秋の頃、信州の御嶽山に登った人がおりました。彼らは六人連れで、かの御山の硫黄岳という所まで登った時、硫黄の気に吹き上げられ、総身は真黒に焦げて谷底に落ちて死んだのですが、実は各人共、馬の骨を背に負っていました。

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