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『異境備忘録』の研究(33) -天狗界の住人- ●

#00348 2015.4.9

「天狗主領の某僧正とて、山々を分け持ちたる山人の中に、某僧正の現世にありし時の名を云ふ事はさして云はれぬ事なるが、弓削(ゆげ)ノ内ン人、巨勢朝俊(こせのあさとし)、藤原朝臣高持、筑波小次郎源隆国(みなもとのたかくに)、久米判官友行、高田入道義明等云へる人の僧正号を唱へたり。また、孝元天皇三年に入りたる根室建彦、光仁天皇の宝亀八年二月に入りたる杉山石麿、小野石根(おののいわね)等は皆、肉体の様に見えたり。」(『異境備忘録』)

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