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みんなの日本語第2課・文型分析まとめ(パワポ画面PDFデータ付)

こんにちは【日本語教師になる】ももこです。

この動画は、日本語の授業をする人のための動画です。しばらくは、日本語の教科書「みんなの日本語」に沿って動画を作ります。「みんなの日本語」教材分析動画です。文型を分析し文型に関する知識、注意すべき点、などをまとめます。日本語教師養成講座420時間で模擬授業に臨んでいる方や、採用面接用の模擬授業を控えている方、採用されていよいよ授業を行っていこうとしている方におすすめの動画です。動画視聴後、適切な教案・教材を作る知識を得ている状態を目指します。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLC5HK_ud_TGBonOxjEjRGL8_5bfkSIBAC

今回は、「みんなの日本語第2課」をまとめます。

今回も
● 学習目標
● 文型
 ① ターゲットの文型を確認する。
 ② 各文型の解説
● この課でできる活動例
● 学習者には伝えないが、教師が知っておくべきこと

という内容でまとめていきます。

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みんなの日本語第2課

前回から本格的に、「みんなの日本語」を分析し、まとめています。この緑シリーズがどういうコンセプトで、どういうふうに進めていくかについては、過去の動画「みんなの日本語・教材分析動画のオリエンテーション」「みんなの日本語の注意点と教えるときのももこ的極意!」をご覧ください。

この課を教える全体像を掴みやすくするため、まずは「この課を勉強することでできるようになること=Can-doの確認=学習目標」を先にご紹介します。
「こういう感じの学習目標だったら、どんな活動をしたら達成できるだろう?」と思いながら聞くと、みなさんの頭の中で、教材分析後の活動(応用練習)や例文を考えるためのスキーマが活性化されるかな?と思います。
この第2課では、話し手と聞き手が同じ場所に一緒にいて、指したいものもリアルに目の前にある場合の「こそあ」について勉強します。ですから

● 学習目標:ものを指し、それが何かを聞くことができる。
      ものの持ち主を言うことができる。

およそ、こんな感じになると思います。

第60回と61回で「こそあ」についてはお話ししましたが、覚えていますか?忘れちゃった!と言う方は、ぜひ、この動画の後にご覧いただき、ゆっくり復習してくださいね。

簡単に復習すると、


「こそあ」指示詞には大きく分けて現場指示と文脈指示があり、初級では現場指示を勉強します。現場指示とは話し手と聞き手が同じ場所に一緒にいて、指したいものもリアルに目の前にある場合です。

現場指示はさらに2つに分けることができ、「融合型」と「対立型」があります。誰かと会話する場合、対立型=二人が向き合っている状態になりますから、この第2課では、融合型も交えつつ、対立型をメインに教えていきます。ただし、みんなの日本語では、融合型・対立型という区分けはしていないため、この第2課では、対立型と融合型が区別されずに両方とも登場します。学習者に教える必要はありませんが、教える側の教師は、使う例文が融合型なのか、対立型なのか、どちらでも使う可能性があるのかを整理しておくと、場面設定、話し手、聞き手を設定する際、考えがまとまりやすくなります。

こそあの使い分けは、
融合型の場合
・近くにあるものは=こ
・遠くにあるもの=あ
・近くも遠くもないもの=そ
で表します。これは簡単でしたよね。

対立型の場合、
・指すものが話し手の近くや、話し手のテリトリーにある時=こ
・指すものが聞き手の近くや、聞き手のテリトリーにある時=そ
・指すものが話し手、聞き手、どちらからも遠い、どちらのテリトリーでもない位置にある。「こ、そ」以外の領域にある時=あ

で表します。

文法書を読むと、まあ、こんなふうに書いてあるわけですけど、こんな複雑な事情って学習者からしたら、「融合型?対立型?え?なにそれ?知りたくもないですけど。」って感じですよね。(効果音:爆発)

結局のところ、学習者にとって必要な情報って、私目線でどうなるのか?が知りたい。だから、ももこ的に私目線でざっくりまとめたら、こういうことでしょ?

・私の手元or近いやつ=こ
・相手の手元or近くも遠くもないやつ=そ
・遠いやつ=あ

これで一件落着です。

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