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みんなの日本語第5課・補足(パワポ画面PDFデータ付)

こんにちは【日本語教師になる】ももこです。

この動画は、日本語を教える人のための動画です。この動画では、「みんなの日本語」第5課の文型分析動画で扱った「行きます。来ます。帰ります。」の3つの動詞を取り出し、その使い分けについて、解説します。文型分析の際にお役立てください。


3つの動詞の違い


今回の動画では「みんなの日本語・第5課」に登場する…
● 行く
● 帰る
● 来る

この3つの動詞の違いについて

今回の動画では、基本的に第5課で登場する初級1レベルの使い方に絞って説明します。具体的には、第5課では平叙文の場合、移動の主体は話し手「わたし」に
疑問文の場合は、移動の主体は聞き手「あなた」に絞られています。平叙文とは、話し手が聞き手に情報を伝える機能を持つ文のことで、肯定文・否定文を含みます。疑問文とは、話し手が聞き手に情報を求める機能を持つ文のことです。最後までご覧いただき、役に立った!と思ったら、チャンネル登録をよろしくお願いします。
今回取り扱う、「行く・帰る・来る」この3つの動詞の共通点について考えてみましょう。

この3つの動詞は、
・自動詞で、かつ、移動を表す移動動詞
です。

移動を表しますので、ガ格で移動する主体を示すほか、へ格(ニ格)、マデ格で到着地点や進む方向を示したり、カラ格で出発点を示す ことが多いです。

場合によってはデ格で手段を説明することや、ト格で移動を共にする人を示すこともあるかもしれませんし、
ニ格を使って、移動する日時や時間の情報を伝えることもあるかもしれません。自動詞ですから、(通過点のヲ格は取りますが) 対象のヲ格はとりません。


【ポイント】
・ 格助詞…が、へ、に、まで、から、で、と  とよく一緒に使う。
・ 自動詞であるため、対象のヲ格はとらない。
・ 第5課では、格助詞「へ、で、と、に」の使い方を勉強します
・ ガ格は主題化し「私は」になっています。
・ 自動詞について、もっと詳しく知りたい方は、第62回動画、「自動詞と他動詞の違いざっくりまとめ」をご覧ください。

日本語が母語であれば、何も考えずに「行く、帰る、来る」を使い分けられると思います。しかし、どう使い分けているのか、説明できますか?日本語学習者に教える際には、この使いわけを、教師自身が暗示的知識から明示的知識に変える必要があります。
明示的知識に変えていくため、「行く、帰る、来る」についてひとつずつ一緒に考えてみましょう!

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