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みんなの日本語第22課・文型分析まとめ(パワポ画面PDF付)
こんにちは【日本語教師になる】ももこです。
この動画は、日本語を教える人のための動画です。この動画では、日本語の教科書「みんなの日本語」の教材分析をします。文型を分析し文型に関する知識、注意すべき点などをまとめ、動画視聴後、適切な教案・教材が作れる知識を得ている状態を目指します。
今回は、「みんなの日本語第22課」をまとめます。
今回の動画は
● 第22課の概要と学習目標
● 文型
① ターゲットの文型を確認する。
② 連体修飾について
③ 各文型の解説
● この課でできる活動例
● 教師が知っておくべきこと
という内容でまとめていきます。
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みんなの日本語第22課 概要と学習目標
●第22課の概要
![](https://assets.st-note.com/img/1714482815049-3skSiWoDHQ.jpg?width=1200)
この第22課では、
・連体修飾節を勉強します。
・連体修飾節内の述語は普通形を使います。第20課で勉強した普通形が覚えられているか、引き続き確認する必要があります。
・連体修飾節内の動作の主体は「が」で表します。板書する際には、どこの部分が連体修飾節なのかが明確になるよう書き分け、その中の動作の主体が「が」になることを説明しましょう。
・人を説明するとき、その人が身につけている物を使って説明することがあるため、服やアクセサリーなど身につけるものの動詞を勉強します。これはメインの学習テーマではないのですが、身につけるものの動詞は、よく使う表現ですし、結構重要だと私は思っています。
母語話者の私たちは何も考えなくてもジャケットは「着る」ズボンは「はく」帽子は「かぶる」と言えますが、学習者はそれぞれ覚える必要があります。使い分けのルールを説明し、身につけるものの動詞を使い分けられるようになってもらいましょう。
これらを踏まえ、
●第22課の学習目標
・連体修飾節を使って、人や物を詳しく描写、説明ができる。と、みんなの日本語教え方の手引きには書いてあります。これでももちろん十分ですが、A-3番を教える時は
(裏目標として)
・服やアクセサリーなどを体に「身につける」ことを表す動詞を使い分けられる。
という目標も加えてください。
連体修飾は名詞修飾とも呼びます。みんなの日本語の手引きでは「連体修飾」と呼んでいるため、基本的にこの動画の中では「連体修飾」と呼ぶことにします。教科書によって呼び方が違うことがあり、例えば、「できる日本語」では「名詞修飾」という呼び方を採用しています。
一説によると、連体修飾節は学習者にとって使いこなすのが難しく、定着しにくいとも言われています。できるだけ真正性のある例文を提示し、使いこなそうという気持ちになってもらいたいと私は思います。そうなんですが、残念ながらみん日のこの課には、真正性の点で(私個人的には)やや不満に感じています。もし、私と同じように「みん日は真正性がないな〜」と感じた方がいらっしゃったら、あわせて「でき日」も参考にしてみてください。
2冊の内容を合わせて授業を作ると、かなり充実した内容の授業を作ることことができると思います。
● 文型
① ターゲットの文型を確認する。
この課で教える文型を確認します。学習項目一覧でまとめられている文は、
⒈ 連体修飾
⒉ これは おんなの ひとが よむ ざっしです。
⒊ ははが よく つくる りょうりは カレーです。
⒋ わたしは パソコンを いれる かばんを かいました。
⒌ わたしは ほんを よむ ひとが すきです。
⒍ わたしは テレビを みる じかんが ありません。
このターゲットの文型を文法説明風に書くとこうなります。
⒈ 連体修飾節の活用例
⒉ N1は文(連体修飾節)+N2です。
⒊ 文(連体修飾節)+N1はN2です。/Aです。/Vます。
⒋ 文(連体修飾節)+NをVます。
⒌ 文(連体修飾節)+Nが〜。(好き/嫌い/欲しい/〜たい/要る)
⒍ 文(連体修飾節)+N(時間/約束/用事)があります/ありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1714482838928-qNK04Q0zMd.jpg?width=1200)
これまでに勉強した文型の「名詞」の前に連体修飾節をくっつけます。
これまでに勉強した元の文型を示した後に、何を詳しくするか、そして、説明するためにねじ込む連体修飾節の部分がどこからどこまでかをわかるように提示するといいと思います。
第20課で学習した普通形を使います。第21課に引き続き普通形に変換するのに時間がかかることが予想されます。教師は忍耐強く待つことも時に必要です。
4番と5番は作りが似ていますが、4番はヲ格で表す名詞を修飾する場合で、5番はガ格で表す名詞を修飾する場合です。混乱しないように分けられています。
6番は約束や用事、時間の使い道を説明する時に使う表現です。
文法の構造的なことを言うと、2〜5番は連体修飾が内の関係になっており、6番は外の関係になっています。
②連体修飾について
![](https://assets.st-note.com/img/1714482865552-sbPVkq3MDw.jpg?width=1200)
各文型の解説をする前に、連体修飾についてももこ的にざっくり説明します!
まず「連体修飾」の言葉の意味ですが、名詞のことを体言といい、「連体」とは「体言(名詞)に連なる(くっつく)という意味。そして修飾は「詳しく説明する」という意味です。
合わせて、「連体修飾=名詞にくっついて詳しく説明する!」ということです。
日本語は体言=名詞を修飾するとき…
修飾するもの=修飾語はすべて、修飾されるもの=被修飾語の前に置く、という特徴があります。
例えば、
これは日本語の本です。
おもしろい本です。
すてきな本です。
外国人が使う本です。
昨日買った本です。
この場合、修飾される名詞=被修飾語は「本」です。
じゃあ、どんな本なのか説明する部分は?というと、「日本語の、おもしろい、素敵な、外国人が使う、昨日買った」青で囲った部分です。この青で囲った部分が修飾語(節)になります。どんな本なのか説明する修飾語(節)の部分は名詞=被修飾語の前に置かれています。このことはこれまで学習したことであり、既習のことです。
日本語の本=N1のN2(第1課)
おもしろい本=い形容詞+名詞(第8課)
すてきな本=な形容詞+名詞(第8課)
どんな本なのか説明する部分は全て名詞の前に置かれていました。そして今回の第22課で学習するのが、文で名詞を詳しく説明する「文+名詞」です。
この第22課までに学習した連体修飾について、学習者向けに「書いて覚える文型練習帳」p.117に「修飾用法の整理」としてまとめられています。「書いて覚える文型練習帳」をお持ちの方は、一度ご覧ください。
私が板書するときは、こんな感じで色分けして書いています。
修飾する部分が文の時、文の部分を文法書では「連体修飾節」 「名詞修飾節」などと呼んでいます。(みんなの日本語教え方の手引きでは、「連体修飾節」と書いてあるので、この動画では手引きに合わせて「連体修飾節」と呼ぶことにします。)
連体修飾節っていうと、なんか見た目がカクカクしていて画数も多いし、わかりにくいですよね〜。しかも「節」なんてのがさらにくっついています。節っていうのは、ももこ的にざっくりいうと「文っぽいやつ」です。
つまり、連体修飾節=名詞にくっついて詳しく説明する文っぽいやつ です。とても文法の説明とは思えないような説明の仕方ですが、これでざっくりわかってもらえたと思います。
「文+名詞」=連体修飾節は、一説によると学習者の母語によっては慣れるのに時間がかかると言われています。初めのうちは口から言葉が出るまで少し時間がかかるかもしれません。教師は学習者が発話し始めるまで、我慢して待つことも必要です。
③ 各文型の解説
ここから、この課で学習する各文型について確認していきます。
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