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【高校生継承語クラス】敬語おさらい

アイキャッチは初秋のドイツです。
10月は「黄金の秋」というニックネームもあって、黄葉した木々が青空に映える日もあるんだけど、まあ大体こんな天気が半年ほど(長い!)続きます・・・

さて、昨日の高校生クラスは生徒からのリクエストに応えて敬語を取り上げました。
まずは、なぜ敬語があるか考えてもらいます。
失礼のないように、丁寧に、リスペクトを示すため、などの回答が出ました。

次にみんなの知っている欧州系言語でも敬語に類するものがあるか挙げてもらいました。
英語以外の言語は、「You」に相当する語が親称と敬称の二種類あります。
英語は二人称こそYouしかないけど、やはり相手によって話し方を変えることがあるという意見が出ました。
どうして?
やはり、リスペクトを示すためとのことです。

そこで、まず今回私が一番伝えたかったこと。
「敬語」の目的は、相手への敬意をもって、示すためだということを忘れないでほしい。
例えば私はべらべらずっと敬語で話せるけど、本当に敬意があるかっていうと、ないときもある!
いわゆる慇懃無礼というか、イヤミのように使うこともある。
そんな話し方よりも、例え覚束なくても相手に敬意をもっているのだ、という態度で接する方が大事だと知ってほしかったのです。
伝わったかな?

では実際に敬語の3つの区分を確認します。
(お水、お金の「お」のような美化語については省略しました)

丁寧語。
どんな言葉? ――ですますの言葉。
「ございます」も含まれます。
じゃあ、隣の人と丁寧語で昨日何をしたか話してみて。
どうだった? ――違和感! 友達なのに変な感じ~。
でも、丁寧語では親しみも込めつつ、会話することは可能です。

次に尊敬語。
どんな言葉? ――相手を上げることで敬意を示す敬語。
教科書(国語の便覧)から4点を確認します。
①接頭語、接尾語をつける
②敬語動詞を使う
③「お/ご-になる」を使う
④「れる」「られる」を使う

接尾語は「お」のときと「ご」のときの違いを確認します。
先日取り上げているので、みなよく覚えていました。

③と④について、解説したあとそれぞれ練習します。
一人の人に昨日の行動を朝から言ってもらう。
例えば「朝7時に起きました」なら、「〇〇様は、朝7時にお起きになりました」、「〇〇様は朝7時に起きられました」など。
(但し、助動詞「れる」「られる」は可能と混同されることがあるので、使われる頻度は低いですね。)

「朝ごはんを食べました」→「〇〇様は朝ご飯をお食べになりました」
朝ご飯はそのままでいいの?
――?! 朝は和語だから、お朝ご飯・・・?!」
朝に『お』はつきますか?
――・・・・つきません。
じゃあ、そのまま? どうしてもなら、「朝ご飯」を漢語にしてみたら?
――朝・・・朝食? ・・・ご朝食?!
最初から?
――〇〇様はご朝食をお食べになりました
二重敬語だねw (←意地悪) だから、そのままでいいんですよw
(でも二重敬語は大人でもよくやってるから、大して気にしなくていいと思うけどね)

それから謙譲語。
どんな言葉? ――自分を下げることで敬意を示す敬語。
同様に3点。
①接頭語、接尾語をつける(小社、私共)
②敬語動詞
②「お-する」をつける

最後に敬語動詞のまとめ。
動詞(行く、来るなど)の尊敬語と謙譲語をノートに表にして、分かるところを書き入れていってもらう。
終わった人から、順番に黒板に書いていく。
確認しながら、抜けたところは補っていきます。

全部書き終わったところで、例文。
私の言った文を、尊敬語、謙譲語に直してもらう。
尊敬の対象として、会主宰の先生のお名前を拝借して、
「X先生はテニスをします」→「X先生はテニスをなさいます」
「X先生はYoutubeを見ます」→「X先生はYoutubeをご覧になります」
などとしたので、楽しく(その先生のしなさそうなことだから)文を作れました。

最後に隣の人とまた尊敬語、謙譲語を使って会話して、仕上げでした。
生徒たち、思っていたより敬語が身に付いていません!
来週は秋休みにしたことの敬語インタビューをするので、よく復習しておくように言いました。
ご家族に付き合ってもらって毎日5分敬語で話すとか、友だちと敬語でチャットするとか。
敬語は使えば使うだけ身に付き、勝手に口から出てきます。
逆に使わないと身に付かないでしょう。

インタビューは「どこに行ったの?」「何食べたの?」などの敬語動詞が多く登場でしょうから、いい練習になります。
休み明けの定番にしてもいいかも!

高校生クラスは昨日が前期最終日で、2週間の秋休みになります!




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