「××を通る」「××に通る」のコロケーション
昨日も画像投稿で出したが、小２児童が「通る」が読めず、絵を描いてクイズにしたら、「とんね-る！」と言われた話。
「面白いけど、違う！」
「分かった！ くぐ-る！」
「それも面白いけどｗ」
というやりとりがあった。
絵が下手だったから・・・？！と思ったけど、いやいや、トンネルというのは伝わっているのだ。
ということは、「とおる」という言葉を導き出すのに、私のヒントが適切ではなかったのかもしれない！
さて、こんなときこそ中納言～！
（ドラえもんの声で、ちゅ～なご～ん！ タッタラッタラー）
コロケーションを調べてみればいいのだ！
（暇か！ いやとっても忙しいｗ）
どれでもいいので、登録数の一番多いBCCWJ（現代日本語書き言葉均衡コーパス）で調べてみる。
ピボットテーブルで集計したものをまとめたのはこれ！
なるほどね～！！
トンネルは結構後ろの方である。
だが、「前を通る」、「道を通る」、「近くを通る」は絵に表しづらい。
しかし、よく見ると、これは語彙素読み（読む、よむ、ヨムは同じというカウント）にしたはずなのに、「喉」（４位59件）と「のど」（10位30件）があるじゃないですか！
ということは合計89件で堂々の三位浮上。
これならまだ絵にしやすいかも。
ということで、みなさん、「通る」という言葉、漢字を教えるときは、「のどを通る」という例文を使うといいですよ！
面白かったので、もう１つ。
「〇〇に通る」を調べてみた。（検索条件は上と同じで、「に」にした）
こちらは「試験」を想定していたんだけど、審査が多かった！
「学校に通る」ってなんか変な感じがするけど、まあこれも試験などを意味しているのでしょう。
そう考えれば、審査、学校、車検、高校、テスト、試験など、「合格」の意味で使われる言葉が多いことがはっきりしました。
「なし」は「許可証なしに」などだと思ったら、「ひっきりなし」でした。
それでも、「～を通る」は「～に通る」より１８倍も多いとは驚き！
話し言葉コーパスで検索してみたらどうかなあ。
もお～！ １日が４８時間あればいいのに！
とまあ、こんな風に中納言でたくさん遊べます。
音声分析ソフトPraatと中納言は、こうやって遊んでいると、苦じゃなく使いこなせるようになるし、たったと検索して答えが出るような状態じゃないと、多分使おうという気にならないと思うので、操作を忘れないように、たまに遊んでみようと思います！