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日本語は相手を慮って、地名表記現地語主義!
チュラロンコン大学のオンラインコースをちまちまとやっています。
なお、終わったのに「✓」マークがつかなかった問題は、何度か繰り返し見たあとで解決!
最初のときも最後まで見てたんだけど、まあ、何かしらエラーがあったのでしょう。
教科書、マテリアルに出てこず、自分に関係のない語彙というのは知らないわけで、始めてタイ語で「韓国」を知りました。
「เกาหลี/kawlǐi」、カタカナだと「ガウリー」みたいな感じ。
「かんこく」「はんぐく(韓国語)」のどこにLがあるのか?!と疑問に思ったので、調べてみたら、「高麗」から来てるんだそう!!
なるほどね~。
やっぱり地理的に近いと、関係も長いから、その時代の言葉が残ってるんだ。
まあ、タイより日本の方が韓国に近いし、技術を教えてもらったり、侵略されそうになったり、侵略したりという歴史があるけど、日本語では高麗とは言わず、韓国ですね。
ただ、もちろん高麗人参などでその名称は残っている。
タイについても、以前の国名のシャムは、シャム猫には残っているけど、今はタイと呼んでいる。
タイの地名などでサイアムなんとかってのがたまにあるけど、ああ、これはシャムなのか!と思ったことがあります。
記憶に新しいところでは、ウクライナの要請を受けて、報道機関などは首都はロシア語読みのキエフでなく、ウクライナ語のキーウと表記するようになりました。
私が覚えているのは、あとビルマがミャンマーになったし、国じゃないけど、エスキモーがイヌイットになった。
基本的に日本人は素直に現地の読み方を取り入れる「現地語主義」です。
基本以外に何があるかというと、中国の地名。
これはどうしても漢字を使っている関係で、日本語読みしてしまうことが多い。
北京、上海、天津などはまあいいとしても、広州、杭州、長春、長慶、大連、武漢などは、現地の読み方を知らず、日本語の音読みです。
ドイツでニュースを見ていて、漢字がないと、どこなのか全く分かりません。(コロナで武漢がウーハンなのは覚えたけど。)
まあ、それはお互いさまで、多分中国の人は日本の地名を中国語読みで読むのでしょう。
東京はトンジンとか。
欧州圏で、Michaelが英語圏ではマイケルなのに、ドイツ語圏ではミヒャエルと読まれるのと同じ。
ジョージはゲオルグになり、ジョルジュになる。
でも、地名においては、欧州では自国の言葉で他国の都市を呼ぶので、知らないと、どこの話?!となります。
例えば、イタリアのベネツィア。
英語ではベニスで、これはシェークスピアのおかげで日本人も知ってるし、日本人も両方使うと思うけど、ドイツ語ではベネディクト。
なんかそんな卵料理があるよねw
ミラノはドイツ語ではマイランド、英語ではミラン。
「休みにマイランドに行ってきたの」と言われて、どこのランド(国)だって・・・?と思ってしまう。
フィレンツェFirenzeは【独】フロレンツFlorenz、【英】フローレンスFlorence、【仏】Florenceフロランス、【西】Florenciaフロレンシアで、フロランスと呼ばれたらフランスの都市っぽいし、フロレンシアはバレンシアの隣かなって思うし、自国語バリバリの名前です。
同じようにドイツの地名も日本語はドイツ語通りフランクフルトだけど、フランス語だとフランクフォールFrancfort。
スイスの航空会社で行き先をフランス語でフランクフォールと言われて、この飛行機はどこに行っちゃうんだ?!と心配したことがあった。
ミュンヘンMünchenも、英語はMunichミュニック。
初めて英語を聞いたときは分からなかった。
こうやってみると、日本語は現地語を優先しているのがよく分かる。
但し、ヨーロッパでの例外がオーストリア!
オーストリアの現地語はドイツ語で、Österreich。
Ost(東)のReich(帝国)という意味だ。
カタカナで書けば「エスタ(ー)ライヒ」。
オーストリアは英語から来ている。
首都ウィーンはもっとおかしくて、ドイツ語ではWien(ヴィーン)。
ドイツ語の綴りを英語読みしている。
ちなみに英語では、Vienna(ヴィエナ)。
カンガルーのいるオーストラリアと紛らわしいので、オーストリア大使館が、「せめてオーストリーと呼んで」と言ったことがあったけど、結局定着していない。
それ以外はおおよそ世界に寄り添っている日本語だけど、では反対に日本は何と呼ばれるか、ChatGPTに聞いてみた。
英語: Japan(ジャパン)
フランス語: Japon(ジャポン)
ドイツ語: Japan(ヤーパン)
オランダ語: Japan(ヤパーン)
スペイン語: Japón(ハポン)
イタリア語: Giappone(ジャッポーネ)
ポルトガル語: Japão(ジャポン)
中国語: 日本(リーベン)Rìběn
ロシア語: Япония(ヤポーニヤ)
アラビア語: اليابان(アルヤーバン)
韓国語: 일본(イルボン)
欧州系の言葉はオランダ語やスペイン語から派生して、自国語読みになっていたんだと思うけど、その出発点はやはり中国語だ。
今の中国語では「日」が「リー」みたいな音になるけど、昔は、「ジーベン(Zhī běn)」だったらしい。
唐代(7~10世紀)には、「ニップン」に近い発音で、明代(14~17世紀)には、中国南部や福建省などで「日」を「ジー」と言っていたと。
オーストリア政府のように、日本も外国に「Nippon」って呼んでくれって言ってみたらいいのに。
Nihonは発音しづらいけど、Nipponは読み間違えもなさそうだし、受け入れられそう!
まあ、そうするなら私たち日本人も「日本にほん」という読み方を改めて、「にっぽん語」「にっぽん人」「にっぽん製」って言わないとならないけどねw